「入れ替わり系コメディー」は、やっぱり鉄板?...22年ぶり『フォーチュン・クッキー』続編の衰えない魅力
A Freaky Legacy Sequel
アンナとエリックは2日後に結婚式を挙げるから、うかうかしてはいられない。4人は占い師を探し出して「呪い」を解いてもらおうと、ロサンゼルスの町を走り回る。
入れ替わりが4人に拡大したことで、オリジナルの整然とした対称性は失われた。誰が誰の体に入っているのか理解するのに、私は優に15分かかった。イギリス人の少女に体を乗っ取られた後もカーティスがアメリカ英語を話すので、特に混乱してしまう。
それでも脚本のジョーダン・ワイスがこの形で4人をシャッフルした理由は分かる。1998年の『ワンダとダイヤと優しい奴ら(A Fish Called Wanda)』以来、体を張ったコミカルな演技はカーティスの十八番だ。若者が体に入らなければ、せっかくの才能が発揮できない。
歓声を上げながらスポーツカーで道路を逆走したり変なポーズで自撮りをしたりと、大人になりかけたティーンの解放感をカーティスは存分に表現する。ぴちぴちの14歳が鏡をのぞいてしわくちゃな老婆の顔を見つけたときの恐怖も、実にリアルだ。
難役を演じ切った16歳
レコード店で繰り広げられるドタバタは傑作。店を経営するのは、アンナが高校時代に思いを寄せたジェイクだ(前作のチャド・マイケル・マーレイが再登場)。
母アンナの体に入ったハーパーと見た目が60代のリリーは、とんでもない作戦に出る。ジェイクとアンナをくっつけて、互いの親同士の結婚を阻止しようというのだ。