最新記事

英王室

私生活を守りたかったハリー&メーガン、「私生活を切り売り」した番組の過剰PR

2022年12月10日(土)18時45分
キャサリン・アルメシン
ヘンリー王子とメーガン妃

ヘンリー王子とメーガン妃(12月6日) Andrew Kelly-Reuters

<ヘンリー王子とメーガン妃のドキュメンタリー番組がついに公開されたが、そのプロモーションには「虚偽」と「矛盾」があるとの指摘が>

ヘンリー王子とメーガン妃をテーマにしたネットフリックスのドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」のエピソード1~3が、12月8日に公開された。この番組は公開前の時点ですでに、予告編を見た人々から批判が殺到しており、特に夫妻のプライベートがいかに害されてきたかを示す映像が「虚偽」だという声があがっていた。2人がカメラマンに追い回されていたと表現したいがために、2人とは無関係なパパラッチの映像を使用したというのだ。

■【写真】なぜ実際の写真を使わない? 「ハリー&メーガン」予告編で批判が殺到した場面

12月5日に公開された「ハリー&メーガン(Harry & Meghan)」の予告編では、パパラッチの映像が映し出されるのに合わせて、ヘンリー夫妻がメディアとの不穏な関係について語っている。しかし、一部のメディアとソーシャルメディアユーザーは、この予告編には、ヘンリー夫妻と無関係な場面で撮影されたストック映像が挿入されていると指摘した。

ツイッターユーザーの@Urban_Picturesは、ヘンリー王子とメーガン妃を「追い回すパパラッチの集団を示唆する」ある映像について、実際には、モデルのケイティー・プライスを撮影しようと殺到したカメラマンの一群だとツイートしている。このツイートは、5日の予告編は2021年の映像を左右に反転したものが使われていると指摘した。

バズフィード・ニュースは、ゲッティ・イメージズを検索した結果、2021年12月15日、プライスが飲酒運転の裁判で判決を受けるために出廷したとき、英国の裁判所の外で撮影された映像であることが判明したと報じている。

メディアに囲まれた車に乗っていたのは...

@Urban_Picturesはさらに、ヘンリー王子とメーガン妃の車がメディアに囲まれているように見える予告編の映像も、無関係な場面のものだとツイートしている。ツイートによればこの映像は、ドナルド・トランプの弁護士だったマイケル・コーエンが2019年5月、服役のために自宅を出たときに撮影されたものだという。

こちらもバズフィード・ニュースがゲッティ・イメージズを検索し、コーエンの撮影を試みるカメラマンの映像であることを確認している。

さらにザ・サンは、1日に公開された別の予告編で使われた写真について、パパラッチの集団が2人にレンズを向けているように見えるが、実際には、ロンドンで開催された『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』のプレミア試写会で撮影されたものだと報じている。

ヘンリー王子とメーガン妃のドキュメンタリー番組予告編で、2人とメディアの関係を示すためにストック映像が使われているとされることについて、ツイッターユーザーはさまざまな意見を述べている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今

ワールド

APEC首脳会議、共同宣言採択し閉幕 多国間主義や

ワールド

アングル:歴史的美術品の盗難防げ、「宝石の指紋」を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中