最新記事
トランプ関税

トランプ関税で女性用下着の価格が高騰へ...最も影響を受けるのは、キム・カーダシアンの「SKIMS」

Women's Underwear Prices Could Soar Under Trump Tariffs

2025年4月30日(水)19時55分
ダン・コディ
2024年ニューヨークで行われたキム・カーダシアンの「スキムス」のポップアップ

2024年ニューヨークで行われたキム・カーダシアンの「スキムス」のポップアップ Levine-Roberts/Sipa USA via Reuters Connect

<アメリカの女性用ナイトウェア・下着市場は約3兆5000億円に達し、他国を大きく上回る。国内での生産体制に乏しく、関税の影響を避けられない>

トランプ大統領による中国とベトナムへの新たな関税措置が、アメリカの小売業界に波及し、女性用下着を含む消費財の価格が急激に上昇する可能性がある。

トランプ大統領は、衣料品の世界最大の供給国であるベトナムに46%、中国に34%の関税を課す方針を打ち出しており、これは近年、アジアでの生産に依存してきたアメリカのアパレルブランドにとって大きな打撃となる。


 

2023年にベトナムが輸出した女性用下着は12億4000万ドルに上り、OEC(経済複雑性観測所)によると、世界で2番目の供給国とされる。一方、アメリカはその世界最大の輸入国で、昨年は22億1000万ドル(約3400億円)分を輸入している。

生産コストが増大すれば企業が価格転嫁する可能性が高く、価格が急上昇するとアナリストらは警告する。

これまでベトナムは地政学的な駆け引きを巧妙にこなしてきたと指摘するのは、アメリカの投資会社「ティー・ロウ・プライス」のポートフォリオマネージャーであるヨハネス・ロフストランド氏だ。

アジアでアメリカ向け下着はどれだけ生産されているのか?

OEC(経済複雑性観測所)のデータによると、2023年の女性用下着の世界輸出額では中国が44億3000万ドル(約6900億円)と首位、ベトナムが12億4000万ドル(約1900億円)で2位につけた。この2国だけで世界全体の半分以上を供給している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米、農場やホテルでの不法移民摘発一時停止 働き手不

ワールド

米連邦最高裁、中立でないとの回答58%=ロイター/

ワールド

イスラエル・イラン攻撃応酬で原油高騰、身構える投資

ワールド

核保有国の軍拡で世界は新たな脅威の時代に、国際平和
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 7
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 10
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中