最新記事

日本経済

チャイナリスク関連倒産が国内で急増、中国景気の減速警戒し日本株急落

Made in Chinaに依存する体質が、中国の人件費高騰や円安によるコスト増で収益悪化へ

2016年1月15日(金)06時46分

1月14日、中国発の悪材料で経営破たんする「チャイナリスク関連倒産」が日本国内で急増している。2015年は件数で前年比1.6倍、負債総額は11.5倍に膨らんだ。東証で2015年8月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

 中国発の悪材料で経営破たんする「チャイナリスク関連倒産」が日本国内で急増している。2015年は件数で前年比1.6倍、負債総額は11.5倍に膨らんだ。これまでは人件費高騰などコスト増による倒産が多かったが、今後は中国景気減速による悪影響が強まりそうだと懸念されている。

 日本株は大幅安となり、バリュエーションは改善しているが、「割安」かどうか見極めは難しく、買い向かう力は鈍い。

中国の人件費増、日本企業にも影響

 東京商工リサーチによると、2015年に中国に関連した悪材料で経営が破たんした「チャイナリスク関連倒産」は76件と、前年の46件から大幅に増加した。負債総額も前年の203億0200万円から2346億2800万円へと急拡大。4月に江守グループホールディングス、9月に第一中央汽船など大型倒産が相次ぎ、大きく膨らんだ。

 倒産理由で最も多かったのは、76件中55件と7割を占めた「コスト増」。中国国内の人件費高騰に伴う製造単価の上昇や、円安による輸入費用増大が収益を圧迫した。

 昨年12月に大阪地裁に破産申請したT&T(大阪府、負債総額7億円)は婦人服の卸売業者だったが、製品の大半を中国からの輸入に頼っていたため、中国での人件費高騰や円安で収益が悪化。規模拡大に伴って在庫負担が増加していたこともあり、資金繰りが行き詰った。

 中国の最低賃金は、過去10年で2─3倍に急増。「世界の工場」と言われた中国の製造業が苦境に陥っているのは過剰設備だけでなく、人件費の高騰という面が大きい。さらに日本企業にとっては円安が重なり、輸入コストが急増し、収益を圧迫している。

 産業分野に関しては、日本と中国はライバルというよりも共存関係にある。素材や部品を中国から輸入し、日本で加工、中間製品として再び中国に輸出。中国で完成品に仕立て世界に輸出するというのが製造業での典型的な経路だ。中国の人件費高騰は日本企業にとってもプラスではない。

ニュース速報

ワールド

英自爆攻撃、容疑者ネットワークを捜査、リビアで父や

ビジネス

人民元が対ドルで2カ月ぶり高値、主要国有銀がドル売

ビジネス

出口戦略、金利急騰や市場混乱招かないよう進める=岩

ビジネス

米インフレ率の目標未達は深刻な政策ミス=シカゴ連銀

MAGAZINE

特集:トランプの陰謀

2017-5・30号(5/23発売)

アメリカを再び揺るがす大統領側近たちの策謀──。「ロシアゲート」はウォーターゲート事件と同じ展開になるか

グローバル人材を目指す

人気ランキング

  • 1

    ヤマト値上げが裏目に? 運送会社化するアマゾン

  • 2

    メラニア夫人が手つなぎ「拒否」、トランプは弱っている?

  • 3

    「パスワードは定期的に変更してはいけない」--米政府

  • 4

    アリアナコンサートで容疑者拘束、死者22人で不明者…

  • 5

    米政府からまたリーク、マンチェスター自爆テロ容疑…

  • 6

    キャサリン妃妹ピッパのウェディング、でも主役は花…

  • 7

    重さ64グラム!世界最小かつ最軽量の人工衛星をイン…

  • 8

    ベネズエラほぼ内戦状態 政府保管庫には大量の武器

  • 9

    ISのテロが5月27日からのラマダーン月に起きるかもし…

  • 10

    北朝鮮のサイバー攻撃専門「180部隊」 各国の銀行か…

  • 1

    ヤマト値上げが裏目に? 運送会社化するアマゾン

  • 2

    トヨタとホンダをまねた中国自動車メーカーが躍進!

  • 3

    「パスワードは定期的に変更してはいけない」--米政府

  • 4

    初外遊の憂鬱、トランプはアメリカ料理しか食べられ…

  • 5

    アリアナコンサートで容疑者拘束、死者22人で不明者…

  • 6

    メラニア夫人が手つなぎ「拒否」、トランプは弱って…

  • 7

    「これでトランプを終わらせる」マイケル・ムーアが…

  • 8

    共和党はなぜトランプを見限らないのか

  • 9

    トランプ政権のスタッフが転職先を探し始めた

  • 10

    トランプのエルサレム訪問に恐れおののくイスラエル

  • 1

    25日に何も起こらなくても、北朝鮮「核危機」は再発する

  • 2

    ディズニーランド「ファストパス」で待ち時間は短くならない

  • 3

    ヤマト値上げが裏目に? 運送会社化するアマゾン

  • 4

    北朝鮮ミサイル実験「失敗」の真相

  • 5

    北朝鮮ミサイル攻撃を警戒、日本で核シェルターの需…

  • 6

    北朝鮮をかばい続けてきた中国が今、態度を急変させ…

  • 7

    性的欲望をかきたてるものは人によってこんなに違う

  • 8

    シャチがホホジロザメを餌にし始めた

  • 9

    性科学は1886年に誕生したが、今でもセックスは謎だ…

  • 10

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

日本再発見 「外国人から見たニッポンの不思議」
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 別冊

0歳からの教育 知育諞

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2017年5月
  • 2017年4月
  • 2017年3月
  • 2017年2月
  • 2017年1月
  • 2016年12月