最新記事

テクノロジー

グーグル「夢の無人自動車」が公道デビュー!

Google's Driverless Car Gets Licence in Nevada

「畑違い」のグーグルがそもそも自動走行車の開発に関わる理由とは

2012年5月10日(木)18時54分
ルーク・ブラウン

世のため人のため? 車体はトヨタ・プリウスをベースにしている Google-YouTube

 ドライバーがいなくても車が勝手に動き出し、目的地まで安全かつ快適に運んでくれる──グーグルが追い求めてきた夢の「自動走行車」が、いよいよ公道を走れる日が来た。

 グーグルが開発に成功したのは、トヨタのハイブリッドカー、プリウスにビデオカメラやレーダー検知器を搭載した自動走行システム。周囲の交通状況を把握し、地図データと照らし合わせながら車を走らせることができる。

 ネバダ州は今年3月、世界で初めて、自動走行車を公道で走らせることを認める法律を施行。5月7日には、グーグル車に初のナンバープレートを交付した(通常の車と区別するため、赤いナンバープレートが交付された)。

 グーグルはスタンフォード大学と共同で、5年前から自動走行車の開発を進めてきた。中心となったのは、スタンフォード大学教授でグーグル副社長を兼任するセバスチャン・スラン。すでに試験車両を用いて、カリフォルニア州内で22万キロを超える試験走行を行っている。

 グーグルがなぜ自動車に手を出すのか。スランに言わせれば、開発の目的は「交通事故を防止して人々の自由時間を増やすため」。世界中の道路を網羅したグーグルマップの技術を活用したこの新システムが普及すれば、高齢者から障害者まで誰でも安全に車を乗りこなすことができるという。

 それだけではない。トラックが無人で移動できれば、配送コストも削減できるかもしれない。交通渋滞が起きないよう車間距離や進路を調整したり、車のエネルギー消費を抑えて環境を守る効果も期待できそうだ。

 自動走行車のもつさまざまな可能性に自動車各社も注目している。ゼネラル・モーターズ(GM)は先月、高級車「キャデラック」に搭載する自動走行機能「クルーズ・コントロール・プラス」を開発中だと発表。各社とも、グーグルに続くネバダ州での運転許可を模索している。

 もっとも当面は、無人自動車は路上の「迷惑者」かもしれない。ネバダ州自動車運輸局のブルース・ブレスロー局長は「自動走行車は安全運転過ぎて、苛立った車のドライバーがクラクションを鳴らしまくるだろう」と言う。

 自社の持つデータを強みに先行し、いずれ世界の自動車をコントロールしようという目論見ならいかにもグーグルらしい。

From GlobalPost.com

ニュース速報

ビジネス

慎重かつ忍耐強い利上げを支持━パウエル米FRB理事

ビジネス

マイナス金利、金融政策の不可欠な手段であるべき=研

ビジネス

米FRB議長講演、年内利上げ観測に沿う内容=副議長

ビジネス

米短期金融市場で年内利上げ観測、FRB議長講演受け

MAGAZINE

特集:世界が期待するTOKYO

2016-8・30号(8/23発売)

リオ五輪の熱狂は4年後の東京大会へ── 世界は2020年のTOKYOに何を期待するのか

人気ランキング

  • 1

    中国で性奴隷にされる脱北女性

  • 2

    麻薬撲滅を注力のフィリピン、密輸問題で中国大使に説明求める

  • 3

    フランス警官、イスラム女性にブルキニを「脱げ」

  • 4

    イタリア中部地震、一夜明け死者数247人に急増

  • 5

    ハードウェアも電力も使わずに動く、完全にソフトな「タコ型ロボット」

  • 6

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 7

    イタリア中部地震死者250人 48時間経過、懸命の救出作業続く

  • 8

    プーチン謎の娘婿がロシア富豪番付で4位に浮上

  • 9

    歯磨きから女性性器切除まで、世界の貧困解決のカギは「女性の自立」にある

  • 10

    リオ五輪閉幕、ブラジルを待ち構える厳しい現実

  • 1

    フィリピンのドゥテルテ大統領が国連脱退・中国と新国際組織結成を示唆

  • 2

    海保の精神は「正義仁愛」――タジタジの中国政府

  • 3

    オリンピック最大の敗者は開催都市

  • 4

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 5

    中国で性奴隷にされる脱北女性

  • 6

    競泳金メダリストの強盗被害は器物損壊をごまかす狂言だった

  • 7

    歯磨きから女性性器切除まで、世界の貧困解決のカギは「女性の自立」にある

  • 8

    NSAの天才ハッカー集団がハッキング被害、官製ハッキングツールが流出

  • 9

    リオ五輪でプロポーズが大流行 「ロマンチック」か「女性蔑視」か

  • 10

    イタリア中部地震、死者少なくとも159人 多くは休暇シーズンの観光客か

  • 1

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 2

    中国衝撃、尖閣漁船衝突

  • 3

    戦死したイスラム系米兵の両親が、トランプに突きつけた「アメリカの本質」

  • 4

    日銀は死んだ

  • 5

    フィリピンのドゥテルテ大統領が国連脱退・中国と新国際組織結成を示唆

  • 6

    【原爆投下】トルーマンの孫が語る謝罪と責任の意味(前編)

  • 7

    トランプには「吐き気がする」──オランド仏大統領

  • 8

    海保の精神は「正義仁愛」――タジタジの中国政府

  • 9

    イチロー3000本安打がアメリカで絶賛される理由

  • 10

    競泳金メダリストの強盗被害は器物損壊をごまかす狂言だった

 日本再発見 「世界で支持される日本式サービス」
 日本再発見 「世界で支持される日本式サービス」
アンケート調査
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

0歳からの教育 育児編

絶賛発売中!

コラム

パックン(パトリック・ハーラン)

芸人も真っ青? 冗談だらけのトランプ劇場

小幡 績

日銀は死んだ

STORIES ARCHIVE

  • 2016年8月
  • 2016年7月
  • 2016年6月
  • 2016年5月
  • 2016年4月
  • 2016年3月