コラム

参院選が日本経済にもたらす変化とは...人気取りで「非合理的な経済政策」の実現はあり得る?

2025年07月31日(木)11時45分

今後の日本社会に求められる「大人の決断」

放漫財政が続けば日本でもこうした事態が発生する可能性は否定できないが、社会保障や財政に関して一定の枠組みを構築できれば、市場からの信頼を維持しつつ、民意を反映させることは不可能ではない。

日本は55年体制以降、ほぼ一貫して自民党による政治が続き、政権交代はあったものの、現在でも二大政党制には程遠い状況にある。ここにきてさらに多党制となる可能性が高まってきた現実を考えると、日本社会は今後、本当の意味で大人の決断が求められると言ってよいだろう。


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2025年8月5日号(7月29日発売)は「トランプ関税15%の衝撃」特集。例外的に低い税率は同盟国・日本への配慮か、ディールの罠

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネス、ITなどの分野で執筆活動を行う。億単位の資産を運用する個人投資家でもある。
『お金持ちの教科書』 『大金持ちの教科書』(いずれもCCCメディアハウス)、『感じる経済学』(SBクリエイティブ)など著書多数。

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2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

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