アマゾンついにリアル市場へ 日本での提携先を大胆予想 !
だが、ネット通販が社会に定着した今、日用品や生鮮食料品など、購買頻度が高い商品にシフトしていくことは自然の流れである。ただ、生鮮食料品は仕入れや商品展開などにおいて独特のノウハウを必要とする。自前で開拓を進めるよりも、既存のブランドを買った方が早いとアマゾンは判断したものと考えられる。アマゾンが今回の買収をきっかけに生鮮食料品をさらに拡大する戦略であることはほぼ間違いない。
狙うはすべての消費市場
ではアマゾンは、所得が高く、ITとの親和性の高い顧客に限定してリアル市場を開拓しようと試みているのだろうか。おそらくそうではないだろう。
アマゾンは今回の買収発表より少し前、お急ぎ便による配送ができたり動画が見放題になる有料会員(プライム会員)について、低所得者を対象に会費を半額に割り引く方針を明らかにしている。米国における生活保護の一種である食料配給権(旧フードスタンプ)受給者は、月額5.99ドルでプライム会員になることができる。
米国は日本で想像されるよりもはるかに福祉大国であり、生活保護(フードスタンプ)の受給者は4000万人を超える。安売りを得意とするウォルマートは、生活保護受給者からの売り上げが業績に大きく貢献している。アマゾンがこうした施策を打ち出しているという現実を考えると、最終的な狙いは、やはりマス・マーケット全体と考えてよいだろう。生鮮食料品や日用品についても、いずれ、すべての顧客層に対象を広げていくはずだ。
これまでアマゾンは、米国で確立した手法は、基本的にグローバル展開を試みており、地域ごとにローカライズを徹底するというスタンスには立っていない。だとするならば、日本市場でもいずれ、リアルな店舗との連動が模索される可能性が高い。
現時点においてアマゾンは何も発表していないので、筆者の勝手な推測になるが、アマゾンはどのような企業と組むのがベストなのだろうか。
日本ではコンビニと組むのか?
日本は米国とは異なり、コンビニという少々特殊な業態がメジャーになっている。コンビニという存在を抜きに日本におけるリアル店舗との融合は考えにくい。
コンビニでまず頭に浮かぶのはセブン-イレブンを展開するセブン&アイ・ホールディングスということになるだろう。同社はもともと大型スーパーであるイトーヨーカ堂を母体としており、コンビニとスーパーの両方をカバーする。またネットとリアルの融合であるオムニチャネルにも積極的で、ネットが持つ潜在力の大きさをよく理解している企業でもある(同社のオムニチャネルは残念ながらうまくいっていないが)。
ただ、セブンは日本の小売業のリーダーとなってしまっており、簡単には外部との提携ができない状況にある。経営体制をめぐるゴタゴタが続いたことや、イトーヨーカ堂の立て直しなど課題も山積で、大型提携を模索するタイミングとは言い難い。
コンビニ業界では、セブンに大きく水をあけられているファミリーマートやローソンの方が有力な提携先となるだろう。ファミリーマートはLINEとの連携を発表するなど、ネットを活用したマーケティングにかなり積極的だ。サークルKサンクスと経営統合したことで店舗数こそセブンに肉薄したが、収益力はまだまだである。経営統合はある意味で企業を変えるよいチャンスであり、リスクを取ってアマゾンと組むメリットは大きいはずだ。
【参考記事】実は福祉大国アメリカ 予算教書があぶりだした意外な素顔
【参考記事】ヤマト値上げが裏目に? 運送会社化するアマゾン
為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けるとはっきり分かる、円安の行方 2025.10.23
小泉氏も高市氏も「大差なし」なのは、なぜ? 異例の総裁選に表れた「自民党の限界」 2025.10.02
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/東京都/web系SE・PG/東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩2分
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/港区虎ノ門/東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩2分/web系SE・PG
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
外資金融機関 セキュリティスーパーバイザー/完全未経験OK/資格不問/学歴不問/年齢不問/賞与支給
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 月給50万円~
- 正社員






