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世界最高レベルの住宅街を舞う大量のインコ

ロンドンのセント・ジェームズ・パークでフェンスにとまるパラキート(インコ) VUK VALCIC/ SOPA IMAGES/SIPA USAーReuters Connect
<イギリス都市部では普通にキツネが出没するようになっただけでなく、南国産のパラキート(インコ)が色鮮やかに空を埋め尽くす>
以前、ロンドン郊外トゥイッケナムなどイギリスの都市部でたくさんのキツネが出没するようになったことを書いたが、今回のコラムは基本的にはその「脚注」だ。
突然、それまでとは違う環境で暮らすようになったキツネの数が増えたことで、キツネが新たな習慣を進化させることもあるのではないかと僕は推測したが、これは結構当たっていたのかもしれない。
キツネは夜行性と言われているが、僕はまだ明るい夕暮れの時刻に何度も目にした。イギリスは夏の日が長く、どうやらキツネは完全に暗くなる午後10時くらいを待つことができずに午後9時前から現れだすようだ。
それどころか僕は真昼間に何匹か見掛けた。さらに言えば友人の小さな庭で日中に目撃したこともあったが、これはあり得ないことだ。キツネは本来ならものすごく人間を警戒するはずだから。
そのとき僕はネコの様子が少しおかしいことに気付き、キツネが庭にいるのを見つけて仰天した。ネコはじっと座っていたものの、非常に警戒していた。若いキツネは庭を歩き回り、ネコのえさの匂いをかいでいるようだったが、実際のところ、その姿はキツネというよりライバルのネコのようだった。