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中国、レアアース磁石の輸出手続き9月から厳格化 4月と似た状況と関係筋

2025年10月14日(火)17時49分

10月14日、中国でレアアース(希土類)磁石の輸出手続きが9月以降、厳しくなっていることが関係者の話で分かった。写真はレアアースを含む輸出用の土。2010年10月、連雲港で撮影(2025年 ロイター)

[北京 14日 ロイター] - 中国でレアアース(希土類)磁石の輸出手続きが9月以降、厳しくなっていることが関係者の話で分かった。中国は先週、レアアースの輸出管理強化を発表したが、それ以前から審査が厳しくなっていたようだ。

この件に詳しい2人の話によると、9月から輸出許可の取得が難しくなった。申請書は、追加情報の提供を指示し差し戻しになることが多くなったという。

認可取得に時間がかかるようになったが、おおむね商務省が定める45営業日の範囲内に収まっていると関係者は話した。とはいえ、手続きの長期化によって供給が不足し、自動車工場が操業停止に追い込まれた4月と同じような状況になっているとした。

中国商務省は、ロイターのコメント要請に応じていない。

13日発表の税関総署の統計によると、9月のレアアース輸出は前月比31%減と、3カ月連続で減少した。ただ統計には品目別のデータがなく、磁石の輸出状況は分からない。関係者は「手続きが厳格化されたので9月に減少したとしても驚かない」と述べた。

レアアース磁石の輸出は4月と5月に急減したが、6月、7月、8月は増加した。9月のデータは今月末までに発表される。

在中国欧州連合(EU)商工会議所のアダム・ダネット会頭は、会員にとっての最大の懸念は、レアアース製品の申請のボトルネックだと指摘した。理由を知らされず、認可取得を待つ時間がさらに延びた企業もあるという。

ロイター
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