プラスチック条約交渉、合意に至らず終了

8月15日、プラスチックによる環境汚染を防ぐため、世界初の拘束力を持つ条約締の結を目指した国連環境計画(UNEP)の政府間交渉委員会(INC)の交渉は合意に至らないまま終了した。写真はリサイクル施設で分別されるプラスチックごみ。12日、独エアフトシュタットで撮影(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch)
Emma Farge
[ジュネーブ 15日 ロイター] - プラスチックによる環境汚染を防ぐため、世界初の拘束力を持つ条約締の結を目指した国連環境計画(UNEP)の政府間交渉委員会(INC)の交渉は15日、合意に至らないまま終了した。
ジュネーブで開かれた今回の協議では、膠着状態を打開する方策が模索された。しかし、より野心的な条約を求める国の関係者は、15日未明に公表された最新の条約草案は期待に沿うものではなかったと述べた。
コロンビアのロドリゲス代表は産油国を念頭に、「単に合意を望まなかった少数の国々によって(合意が)阻止された」と批判した。
今後の交渉を巡っては、英国など一部の国が再開を主張する一方で、南アフリカの代表は「現在のプロセスがうまく機能していないことは明らかだ」と述べ、見直しが必要との見解を示した。
昨年終盤に韓国で開かれた前回INCで合意に至らず、6回目となる今回の協議に1000人を超える各国代表団が集まった。生産量の上限設定、プラスチック製品や懸念される化学物質の管理、発展途上国が条約を実施するための資金援助などを巡って意見が分かれ、14日までの会期を延長して交渉が続けられた。