原油先物は上昇、米貿易交渉巡る楽観や原油在庫減少で

7月24日、アジア時間の原油先物は上昇。米国の貿易交渉が世界経済への圧力緩和につながるとの楽観的な見方や、米原油在庫が予想以上に減少したことに支援されている。写真は6月、テキサス州ミッドランドで撮影(2025年 ロイター/Eli Hartman)
Yuka Obayashi
[東京 24日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。米国の貿易交渉が世界経済への圧力緩和につながるとの楽観的な見方や、米原油在庫が予想以上に減少したことに支援されている。
0032GMT(日本時間午前9時32分)時点で、北海ブレント先物は0.24ドル(0.4%)高の1バレル=68.75ドル、米WTI先物は0.25ドル(0.4%)高の65.50ドル。
日米の関税交渉合意を受け、米・欧州連合(EU)協議の動向に注目が集まる中、前日の原油市場はほぼ横ばいだった。
日産証券インベストメントの菊川弘之チーフストラテジストは、米国との関税交渉が進展すれば、最悪のシナリオを回避できるという楽観的な見方から買いが先行していると指摘。
その上で、米中貿易協議やウクライナとロシアの和平交渉を巡る不透明感がさらなる上昇を抑制しているとの見方を示し、WTIは60─70ドルのレンジで推移する可能性が高いと予想した。
欧州連合(EU)が米国と進めている貿易交渉について、米国がEUに対する包括的な関税率を15%に設定することで合意する可能性があることが23日、複数の外交筋の話で分かった。
欧州の外交筋によると、EUと米国はEUに対する米国の包括的な関税率を15%とする方向で合意に向かっている。一部製品に関する譲歩措置が含まれる可能性もあるという。
米エネルギー情報局(EIA)が発表した最新の週間在庫統計によると、原油在庫は前週比320万バレル減の4億1900万バレルで、ロイターがまとめたアナリスト予想(160万バレル減)よりも大幅な落ち込みとなった。