イラン、米駆逐艦に進路変更要求 米当局「任務に影響なし」

7月23日、イラン政府は、イラン近海を航行していた米海軍駆逐艦に警告を発し、進路を変更させたと発表した。写真は青島港に停泊する米イージス駆逐艦「フィッツジェラルド」。2009年4月、中国で撮影(2025年 ロイター/Guang Niu)
[ドバイ/ワシントン 23日 ロイター] - イラン政府は23日、イラン近海を航行していた米海軍駆逐艦に警告を発し、進路を変更させたと発表した。一方、米国防当局者はこのやり取りは安全かつ専門的なものだったとし、任務に影響はなかったとの認識を示した。
イラン国営メディアは、米イージス駆逐艦「フィッツジェラルド」を視認できる位置にいたヘリコプターからの映像を公開した。ヘリの乗組員が米軍艦に対し、イラン領海に接近しているため進路を変更するよう無線で警告する様子がうかがえる音声が含まれていた。
イラン国営テレビは「フィッツジェラルドはイランが監視する海域に接近を試み、これは挑発的な行動だった」と報じた。度重なる警告を受け、同艦はその海域から退去したと伝えている。
この件について問われた米国防当局者はロイターに対し、「このやり取りはフィッツジェラルドの任務に全く影響を与えなかった。これに反するいかなる報道も虚偽であり、イラン革命防衛隊(IRGC)による誤情報の拡散を試みるものだ」と述べた。また、このやり取りはすべて国際水域で発生したと指摘した。