ロシア・インドネシア首脳が会談、戦略的パートナーシップ宣言に調印

6月19日、ロシアを訪問中のインドネシアのプラボウォ大統領は、西部サンクトペテルブルクでプーチン大統領と会談した。写真は会談中の両首脳。同日、サンクトペテルブルクで代表撮影。提供写真(2025年 ロイター/Sputnik/Vyacheslav Prokofyev)
[サンクトペテルブルク(ロシア) 19日 ロイター] - ロシアを訪問中のインドネシアのプラボウォ大統領は19日、西部サンクトペテルブルクでプーチン大統領と会談した。ロシア大統領府によると、両首脳は戦略的パートナーシップ宣言に調印した。
ロシアにとってインドネシアとの関係緊密化は、グローバルサウス諸国と結び付きを強めようとする取り組みの一環。背景には、ウクライナ侵攻に伴って西側諸国から厳しい制裁を科されていることがある。
こうした中でインドネシアとロシアの政府系ファンドの間ではこの日、20億ユーロ(22億9000万ドル)相当の投資基金を設立する協定も締結された。
プーチン氏は、インドネシアがBRICSの正式加盟国になった点に触れて、国際社会で存在感を強めるBRICSに多大な貢献をしてくれるだろうとの期待を示した。
プラボウォ氏は、BRICS加盟を支援してくれたプーチン氏に感謝を伝え、両国の関係が進展を続けていると強調した。
ロシアはインドネシアに対して、軍事や安全保障、貿易、原子力開発などの分野で関係を深めることを提案している。
現在国内使用電力の大半を石炭で賄っているインドネシアは、将来見込まれるエネルギー需要増加に対応しつつ、二酸化炭素(CO2)排出を抑えるという課題に直面し、原子力発電に目を向けつつある。
インドネシアは2032年までに同国初の原子力発電所を建設したい意向で、中国や米国の企業とともにロシア国営原子力企業ロアストムも関心を示している。