ガザへの新たな食料支援策、近く発表へ=米国務省

米国務省は8日、パレスチナ自治区ガザに対する食料や必需品の新たな支援策が近く公表されるとの見通しを示した。写真はガザ地区北部で撮影(2025年 ロイター/Mahmoud Issa)
[ワシントン 8日 ロイター] - 米国務省は8日、パレスチナ自治区ガザに対する食料や必需品の新たな支援策が近く公表されるとの見通しを示した。ブルース報道官は新たな支援策の詳細は明らかにしなかったものの、ある「慈善活動団体」が支援計画を実行することになると説明した。
ブルース氏は「われわれは本日この方策を紹介したかったが、当該団体が間もなく発表することになるだろう。ガザに対して、届けようとする先に食料が行き渡る形で迅速な支援を行う動きを歓迎する」と語った。
ロイターが確認した文書によると、米国が検討している支援策の案では最近創設された「ガザ人道財団」が4カ所に配給所を設置し、横流しを防ぐため厳重に管理された回廊を通じて物資を届ける方法などが浮上している。
イスラム組織ハマス掃討の名目でガザへの攻撃を続けているイスラエルはガザ市民への支援について、自らが物資配給を管理し、民間企業を通じて各家庭に届ける計画を打ち出している。
ただ、欧州諸国の指導者や援助団体はこの計画に批判的だ。国連人道問題調整事務所(OCHA)は、イスラエル案について現実性がなく、人道上の諸原則に反し、治安上の重大なリスクをもたらす一方、国際法の下でイスラエルが果たす義務が履行されないと問題視していた。