ゲイツ氏、貧困支援で45年までに2000億ドル寄付 資産のほぼ全額

米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏(69)は8日、今後20年間で自身の個人資産のほぼ全額を寄付すると表明した。(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ロンドン 8日 ロイター] - 米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏(69)は8日、今後20年間で自身の個人資産のほぼ全額を寄付すると表明した。ゲイツ財団を通じて世界の貧困層に約2000億ドルを提供する。財団設立25周年に合わせて表明した。
ゲイツ氏はウェブサイトに「支援に使えるような資産を持ち続けるには、解決すべき緊急の課題が多すぎる」と投稿。「私の死後にいろいろ言われるだろうが『裕福なまま死んだ』と言われることはしない」とも記した。
ゲイツ氏は、世界最大の援助国である米国からの援助額を削減したトランプ大統領を間接的に批判しつつ、新生児や子ども、母親が予防可能な原因で死亡するのを防ぎ、ポリオ、マラリア、麻疹などの疾病の根絶や、貧困軽減に支援する決意を強調した。英国やフランスなど主要な援助国の削減を挙げ、「世界の富裕な国々が最も貧しい人々を支援し続けるかどうかは不明だ」とも述べ、政府の支援なしに進展できないと指摘した。
ゲイツ財団は、2000年に当時の妻メリンダさんと共に設立され、後に投資家のウォーレン・バフェット氏も参加した。「GAVIワクチンアライアンス」や「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」への支援を含め、これまで1000億ドル規模を提供している。財団は45年末に解散する予定。