ニュース速報
ワールド

中国、国境炭素税などの措置巡る協議要請 COP29で

2024年11月06日(水)03時16分

来週開催される第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)で、中国が新興国に打撃を与えていると主張する国境炭素税などの「制限的な貿易措置」に関する協議を要請していることが分かった。10月撮影(2024年 ロイター/Aziz Karimov)

[ブリュッセル 5日 ロイター] - 来週開催される第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)で、中国が新興国に打撃を与えていると主張する国境炭素税などの「制限的な貿易措置」に関する協議を要請していることが分かった。ロイターが文書を確認した。

文書によると、中国はブラジル、インド、南アフリカを含めたグループ「BASIC」を代表し、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局に「気候変動関連の一方的な貿易制限措置に関する懸念」に関する協議を COP29の議題として追加するよう提案した。

「BASIC」諸国は、森林伐採防止規制や国境炭素税など、気候問題に関連する欧州連合(EU)の貿易政策措置を厳しく批判してきた。中国とインドは炭素国境税が保護主義的だとし、新興国側に不当にペナルティーを科すものだと批判している。

一方、EUは、気候関連の政策措置が遅れている国々からの安価な輸入品に欧州の産業が対抗するには、炭素国境税が必要だと主張している。

提案が撤回されなければ、COP29冒頭で示され、議題として採用するかどうかを諮ることになる。その場合、気候変動に対処する資金調達に関する承認といった主要議題に費やすための時間が削られる恐れがある。

外交筋によると、この中国の提案に対し、EUは世界貿易機関(WTO)で議論されるべきだとして反対する可能性が高い。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

北朝鮮の金与正氏、日米韓の軍事訓練けん制 対抗措置

ワールド

ネパール、暫定首相にカルキ元最高裁長官 来年3月総

ワールド

ルイジアナ州に州兵1000人派遣か、国防総省が計画

ワールド

中国軍、南シナ海巡りフィリピンけん制 日米比が合同
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で最も「火山が多い国」はどこ?
  • 9
    村上春樹は「どの作品」から読むのが正解? 最初の1…
  • 10
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中