ニュース速報

ワールド

オランダ野党、配当源泉税撤廃巡り新政権追及

2017年11月10日(金)12時40分

 11月9日、オランダのルッテ首相(写真)率いる新政権は、15%配当源泉税の撤廃を巡り、石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルを含む多国籍企業が廃止を求めるロビー活動を行ったとの報道を受け、議会で野党の追及を受けた。写真はリトアニアのルクラで8月撮影(2017年 ロイター/Ints Kalnins)

[アムステルダム 9日 ロイター] - オランダのルッテ首相率いる新政権は9日、15%配当源泉税の撤廃を巡り、石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルを含む多国籍企業が廃止を求めるロビー活動を行ったとの報道を受け、議会で野党の追及を受けた。

公共放送のオランダ放送協会(NOS)は、シェルや日用品大手のユニリーバ、化学大手アクゾ・ノーベル、医療機器・ヘルスケア大手フィリップスがロビー活動を行ったと報じた。

シェルはロイターに対し、撤廃を求めたことを認めたが、フィリップスは否定した。アクゾはコメントを控えた。ユニリーバは「事業環境の改善につながる措置を歓迎する」とコメントするにとどめた。

ルッテ首相は、国内の税制が多国籍企業の租税回避を助長しているとの懸念に勘案して税制優遇策を削減する中で、配当源泉税の撤廃を通じて海外投資家に引き続きアピールすることが可能との見解をこれまでに示している。

政府は法人税率を25%から21%に引き下げる方針も示している。

ただ、海外投資家のみが恩恵を受ける措置だとして、国内には批判の声が上がっていた。

野党はこの日、新政権発足後初めて議会審議に臨んだフクストラ財務相に対し、説明を求めた。同相は、説明を文書で提出する可能性があると明らかにした。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

原油先物、週間で6月下旬以来の大幅安に 関税で需要

ビジネス

フォード、電動ピックアップとバンの発売を28年に延

ビジネス

米FDA、国内の医薬品製造施設拡充を後押しする新計

ワールド

イスラエル首相のガザ完全占領案、治安閣議で承認 米
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの母子に遭遇したハイカーが見せた「完璧な対応」映像にネット騒然
  • 2
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 5
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 6
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 7
    バーボンの本場にウイスキー不況、トランプ関税がと…
  • 8
    経済制裁下でもロシア富豪はますます肥え太っていた…
  • 9
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 10
    【クイズ】1位は中国で圧倒的...世界で2番目に「超高…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 8
    メーガンとキャサリン、それぞれに向けていたエリザ…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 10
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中