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オーストリア総選挙で中道右派が第1党、極右が政権入りか
10月15日、オーストリア国民議会(下院)選挙の投票が行われた。難民・移民の受け入れ厳格化を訴える中道右派の国民党の第1党躍進がほぼ確実となった。ただ、過半数には足らず、極右・自由党と連立を組む可能性が高いとみられる。次期首相には、国民党を率いるクルツ外相(写真)が就任する見通しとなった(2017年 ロイター/Dominic Ebenbichler)
[ウィーン 16日 ロイター] - オーストリア国民議会(下院)選挙の投票が15日、行われた。難民・移民の受け入れ厳格化を訴える中道右派の国民党の第1党躍進がほぼ確実となった。
ただ、過半数には足らず、議席を大きく増やした極右・自由党と連立を組む可能性が高いとみられる。
次期首相には、国民党を率いるクルツ外相が就任する見通しとなった。クルツ氏は31歳で、世界最年少のリーダーの1人となる。
中東などから難民が欧州に押し寄せるなか、難民受け入れに否定的な国民党と自由党が2013年に行われた前回選挙から議席を大きく伸ばした。
クルツ氏は歓声を上げる支持者を前に「不可能を可能にした。あなた方のコミットとこの歴史的な成功に感謝する」と述べた。
ケルン首相の下、オーストリア経済は6年ぶり高成長を達成する勢いで、失業率も低下している。ただ、有権者の支持は、クルツ氏が訴える反移民・難民政策に集まった。
調査会社SORA予測によると、国民党の得票率は31.6%。ケルン氏の社会民主党は26.9%、自由党は26.0%。
クルツ氏は、16日に集計される郵便投票の結果を待つとし、連立相手には言及しなかった。最終結果は19日まで判明しない見通し。
郵便投票は過去最高を記録しており、最終結果は予断を許さない。
社会民主党が3位に転落すれば、連立協議での立場は弱まる見込み。
国民党の連立相手としては自由党の可能性が高いが、クルツ氏は選択肢はオープンとしている。
「自由党と社会民主党のどちらとも連立合意はなく、結果待ちだ」と述べた。
*内容を追加しました。