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訂正:中国、鉄鋼・石炭の生産能力をさらに削減へ=発改委

3月5日、中国国家発展改革委員会は、今年の鉄鋼の生産能力を5000万トン、石炭を1億5000万トン以上削減する方針を示した。大気汚染と供給過剰を解消することが狙い。写真は湖北省武漢市の製鉄工場で撮影。2007年10月撮影(2017年 ロイター)
[北京 5日 ロイター] - 中国国家発展改革委員会(NDRC、発改委)は5日、今年の鉄鋼の生産能力を5000万トン、石炭を1億5000万トン以上削減する方針を示した。大気汚染と供給過剰を解消することが狙い。
昨年の削減目標は鉄鋼が4500万トン、石炭が2億5000万トンだった。
NDRCは、5日に開幕した第12期全国人民代表大会(全人代)第5回会議の政府活動報告で、5000万キロワット以上の発電能力を持つ石炭火力発電所の閉鎖ないし建設中止を発表した。同国政府は、電源構成(エネルギーミックス)における石炭の比率低下を推進している。
全人代の開幕に当たって李克強首相は、重工業の監督と大気汚染規制に違反した企業の取り締まりを強化すると表明。「法の執行を怠ったり、環境汚染を故意に見逃したり、大気汚染の悪化への対応が不適切だった当局者は責任を負うことになる」と述べ、「わが国の青空を取り戻す」と宣言した。
NDRCは報告で、年内に国内総生産(GDP)当たり(訂正)のエネルギー消費量を3.4%、エネルギー消費量に対するCO2排出量を4%削減することを打ち出した。
2020年までに、政府は鉄鋼生産能力を1億―1億5000万トン、老朽化した施設の石炭生産能力を8億トン縮小する目標を立てている。
鉄鋼生産施設はすでに大半が待機状態になっており、昨年の実際の生産量は1.2%増の8億0840万トンとなった。石炭は9%減の36億4000万トンだった。
*英文の訂正により5段落目の「1人当たりのエネルギー消費量」を「GDP当たりのエネルギー消費量」に訂正します。