全国コアCPI、9月は+2.9%に加速 電気・ガス代が上昇に転じる
10月24日、総務省が発表した9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は、前年比2.9%上昇した。写真は2021年8月、都内で撮影(2025年 ロイター/Athit Perawongmetha)
Takahiko Wada
[東京 24日 ロイター] - 総務省が24日に発表した9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は、前年比2.9%上昇した。伸び率は前月の2.7%から拡大した。電気・ガス代の上昇が指数の伸び加速につながった。
コアCPIはロイターが集計した民間調査機関の予測中央値に一致した。
電気・都市ガス代が前月の下落からプラスに転じた。電気代は前年比3.2%上昇、都市ガス代は2.2%上昇。前年同月に政府の「酷暑乗り切り緊急支援」で伸びが大きく押し下げられた反動が出た。
一方、生鮮食品を除く食料は7.6%上昇で、伸び率は前月の8.0%を下回った。伸び率の鈍化は2カ月連続。コメ類が49.2%上昇と、前月の69.7%上昇を大きく下回った。総務省の担当者によると、調査対象となる売れ筋は9月から10月にかけて25年産の新米に入れ替わるという。
このほか、産地ブラジルの天候不良による需給逼迫でコーヒー豆は64.1%上昇した。鶏卵は15.2%上昇。昨秋からの鳥インフルエンザで親鳥が減り、供給不足になっているという。
コア対象522品目のうち、上昇が400、下落が89、変わらずが33。上昇品目は前月の416を下回った。
総合指数は前年比2.9%上昇し、伸びは前月の2.7%から拡大。一方、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)は3.0%上昇し、伸びは前月の3.3%から縮小した。生鮮除く食料の伸び鈍化に加え、家庭用耐久財の下落、東京都の第1子保育料無償化による保育所保育料の下落が下押しした。





