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追加利下げに前向き、物価圧力の緩和見通しで=米ボストン連銀総裁

2025年10月01日(水)01時02分

米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は30日、来年中に物価上昇圧力が軟化し始めるとの見通しを背景に、追加利下げに前向きな姿勢を示した。2023年8月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)

Michael S. Derby

[ニューヨーク 30日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は30日、来年中に物価上昇圧力が軟化し始めるとの見通しを背景に、追加利下げに前向きな姿勢を示した。

コリンズ総裁はニューヨークの外交問題評議会(CFR)での講演原稿で「今年、政策金利をもう少し引き下げるのが適切かもしれないが、データがそれを示す必要がある」と指摘。その上で、今月16─17日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)での連邦準備理事会(FRB)の利下げ決定を支持すると述べた。

ただ、「物価安定の回復に努めつつ、労働市場のさらなる弱体化のリスク抑制に取り組む中で、引き続き緩やかに控えめに引き締め的な政策スタンスが適切だと考えている」との見方を示した。

また、経済見通しは「比較的良好」であり、企業が新たな関税環境に慣れるにつれて、足元の低調な雇用水準は加速すると言及。インフレ率については「来年も高止まりする可能性が高いものの、中期的には目標水準に徐々に回復すると予想している」と述べた。

さらに、経済にはインフレ持続と「好ましくない」雇用市場の動向が併存する可能性があるとしつつ、「数カ月前に懸念していたインフレ上昇リスクはより限定的になっている」と強調。高い生産性が関税引き上げに伴う価格上昇圧力の高まりを緩和する可能性があると述べた。

関税の影響を巡っては、あらゆる側面からの評価はまだ「初期段階」にあり、この「流動的な状況」が最終的に経済にどのような影響を与えるかは不明だと述べた。

株高については、「株式市場の堅調さが消費を支えており、経済成長の持続性を裏付けている」とした。

ロイター
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