ロシュ、対米投資と新施設建設をアピール トランプ関税発表受け

　９月２６日、スイスの製薬大手ロシュはトランプ大統領による医薬品などへの関税発表を受けて、同社の米国子会社が８月に新施設の建設に着工したほか、米国への大規模投資を計画していることを指摘した。写真は同社のロゴ。２０１８年２月、スイス・バーゼルで撮影（２０２５年　ロイター/Arnd Wiegmann）

[チューリヒ ２６日 ロイター] - スイスの製薬大手ロシュは２６日、トランプ大統領による医薬品などへの関税発表を受けて、同社の米国子会社が８月に新施設の建設に着工したほか、米国への大規模投資を計画していることを指摘した。

トランプ氏は２５日、１０月１日から輸入大型トラックに２５％、ブランド医薬品および特許取得済みの医薬品に１００％の関税を課すと表明した。

ロシュは米国の製造・研究開発に５００億ドルを投資する計画を明らかにしている。また８月２５日には傘下のバイオ医薬品部門ジェネンテックが米ノースカロライナ州に新たな生産施設を建設すると発表した。

スイスの２大製薬会社であるロシュとノバルティスは、いずれも米国に主要な生産拠点を置いている。ノバルティスも今年、米国への大規模な投資を表明しているが、同社はコメントの要請に応じていない。

ある業界関係者は、米国からの初期情報に基づくと、トランプ氏が発表した関税は両社には適用されない公算が大きいとの見方を示した。