ベン&ジェリーズ共同創業者が退任、親会社ユニリーバに抗議

9月17日、人気アイスクリームブランド「ベン&ジェリーズ」の共同創業者ジェリー・グリーンフィールド氏が退任したことが明かになった。ロンドンで2020年10月撮影(2025年 ロイター/Hannah McKay)
[17日 ロイター] - 人気アイスクリームブランド「ベン&ジェリーズ」の共同創業者ジェリー・グリーンフィールド氏が退任したことが17日明らかになった。親会社の英ユニリーバとの亀裂が一段と深まった形だ。
グリーンフィールド氏がベン&ジェリーズのコミュニティーに宛てた公開書簡を、同氏のビジネスパートナーであるベン・コーエン氏がXで共有した。グリーンフィールド氏は書簡で、ユニリーバがベン&ジェリーズの社会活動を抑制し、同社の独立性が失われたと指摘した。
ベン&ジェリーズは2021年にイスラエル占領下のヨルダン川西岸地区での販売を停止すると発表して以来、ユニリーバと対立してきた。その後、ユニリーバが沈黙を強いているとして同社を提訴した。ベン&ジェリーズはパレスチナ自治区ガザでの紛争を「ジェノサイド(大量虐殺)」と表現するなど、米大手企業としては異例の立場を取っている。
グリーンフィールド氏は、ブランドの社会的使命を守るために結ばれた合併契約があるにもかかわらず、ユニリーバによってベン&ジェリーズが「沈黙」させられていると主張。このような状況で働き続けることは、もはや「良心に照らして」受け入れられないと述べた。
ユニリーバのアイスクリームブランド、「マグナム」の広報担当者はグリーンフィールド氏の見解には同意しないが、ベン&ジェリーズが世界で価値観に基づく強力なブランドとしての地位をさらに高める方法について、両共同創業者と建設的な対話を行うよう働きかけていると説明した。