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午前の日経平均は大幅続伸、次期政権への期待や円安で TOPIX最高値

2025年09月08日(月)12時06分

 9月8日、前場の東京株式市場で日経平均は大幅に続伸し、前営業日比611円79銭高の4万3630円54銭となった。石破茂首相正式に辞任を表明したことを受け、次期政権の経済対策などへの期待感から買いが先行した。都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Hiroko Hamada

[東京 8日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は大幅に続伸し、前営業日比611円79銭高の4万3630円54銭となった。石破茂首相(自民党総裁)が正式に辞任を表明したことを受け、次期政権の経済対策などへの期待感から買いが先行。

円安も支えとなった。日経平均は800円超高となる場面があったが、買い一巡後は高い水準で小動きが続いた。一方、TOPIXは史上最高値を更新した。

日経平均は前営業日比432円高でスタートした後、上げ幅を広げ、前場後半に一時819円高の4万3838円60銭まで上昇した。為替相場でドル/円が円安方向で推移したことも支えとなった。物色面では、指数寄与度の大きいハイテク株が買われたほか、主力株の一角が堅調だった。ただ、買いの勢いは続かず上昇一服後は上げ幅を縮小。前引けにかけては、4万3600円台でもみ合った。

内閣府が8日公表した4-6月期の国内総生産(GDP)2次速報は前期比0.5%増と1次速報の0.3%増から上方修正された。年率換算でも1次速報のプラス1.0%から同2.2%に引き上げられた。

市場では「国内政治への関心が高く、GDP改定値の相場への大きな影響はみられていない」(国内証券・ストラテジスト)との指摘があった。

SMBC信託銀行の投資調査部長、山口真弘氏は「(次期政権での)政策期待はあるが、誰が(自民党)総裁になるかや、どのような政策が進められるかなど具体的なことは分からない。そのため、上げ一服後は様子見となったのではないか」と話した。目先は、米景気減速懸念も重しになりやすく、株価は高値圏でもみ合う展開になるのではないか、という。

TOPIXは0.91%高の3133.46ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆3802億2100万円だった。東証33業種では、不動産、その他製品、医薬品など32業種が値上がり。銀行は値下がりした。

個別では、キオクシアホールディングスが9%超高、ソシオネクストが6%超高と大幅上昇。指数寄与度の大きいアドバンテストが3%超高、ソフトバンクグループが2%超高、東京エレクトロンが1%超高だった。防衛関連も買われ、三菱重工業、IHIは3%超上昇した。

一方、コナミグループやアサヒグループホールディングスは下落。トヨタ自動車は小幅安だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1208銘柄(74%)に対し、値下がりが332銘柄(20%)、変わらずが79銘柄(4%)だった。

ロイター
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