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短期需要対応のFRBバランスシート拡大は回避すべき=ダラス連銀総裁

2025年08月26日(火)05時48分

米ダラス地区連銀のローガン総裁は25日、メキシコ中銀創立100周年記念会議での講演で、米連邦準備理事会(FRB)には準備預金をさらに削減する余地があるとの認識を示した。2024年5月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)

Ann Saphir

[25日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のローガン総裁は25日、メキシコ中銀創立100周年記念会議での講演で、米連邦準備理事会(FRB)には準備預金をさらに削減する余地があるとの認識を示した。金融政策や米経済の見通しについては言及しなかった。

ローガン氏は「納税日や9月の四半期末の前後には、市場に一時的な圧力がかかるかもしれない」としながらも、「準備預金が減少する中では、FRBが短期的な需要の高まりに対応するよりも、長期的に低水準の需要に合わせる方が望ましい」と述べ、銀行の一時的な流動性需要に応じてFRBのバランスシートを拡大し続けることは避けるべきとの考えを示した。

また、6月末の期末において市場参加者がFRBの常設レポファシリティー(SRF)を活用したことに「勇気づけられた」とし、9月末にも同様の利用が見込まれると述べた。SRFは適格金融機関が保有する米国債を迅速に現金化できる仕組みで、流動性不足の回避を目的としている。

FRBはSRFのほかにも、ディスカウントウィンドー(公定歩合貸出)を通じて銀行に流動性を供給している。ローガン氏はこの制度について、貸出枠の拡大や制限の撤廃、取引の中央清算化などを検討すべきだと提案。さらに、流動性の円滑な分配を促すため、ディスカウントウィンドー貸出のオークション方式の導入も改めて提案した。

ロイター
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