NY外為市場=ドル上昇、FRB利下げ急がずとの見方 関税不安も緩和

ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。2023年3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 25日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。米経済指標が堅調に推移していることで米連邦準備理事会(FRB)は利下げ再開を急がないとみられていることに加え、トランプ米政権が貿易相手国・地域と進めている関税交渉を巡る不透明感が和らぎつつあることがドル高につながっている。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.2%高の97.663。ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ロンドン)のシニア市場ストラテジスト、エリアス・ハダド氏は「ドルは過去2日間で持ち直した」とし、「米経済指標が良好なことが支援材料になっており、FRBが維持している慎重姿勢が正当化される根拠になっている」と述べた。
来週はFRBと日銀が政策決定会合を予定。共に金利据え置きを決定するとの見方が大勢となっており、将来的な政策変更のタイミングを見極めようと、会合後の当局者発言が注目されている。
FRBに対しては、トランプ大統領が利下げを繰り返し要求。ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのハダド氏は、「利下げを求める政治的圧力がFRBの金融政策に影を落としている」とし、このためにドルの上値は限定されると考えていると述べた。
終盤の取引でドル/円は0.4%高の147.59円。ただ週間ベースでは0.9%下落した。
ユーロ/ドルは1.1741ドルと、横ばい。週間ベースでは約1%上昇した。
ドル/円 NY終値 147.66/147.68
始値 147.77
高値 147.94
安値 147.54
ユーロ/ドル NY終値 1.1740/1.1744
始値 1.1728
高値 1.1747
安値 1.1704