ニュース速報
ビジネス

トヨタが米国で値上げ、7月から平均3万円超 関税の直接影響を否定

2025年06月21日(土)15時50分

トヨタ自動車は7月1日から米国で値上げする計画を明らかにした。写真は2012年10月、カリフォルニア州パサデナで撮影(2025年 ロイター /Mario Anzuoni)

Maki Shiraki

[東京 21日 ロイター] - トヨタ自動車は7月1日から米国で値上げする計画を明らかにした。トヨタ広報は「通常の価格改定の一環」とし、トランプ米政権の関税による直接的な影響を否定。「商品性に加えて、市場や競合他社の動向を踏まえて決定した」と説明した。

対象車種のメーカー希望小売価格の値上げ幅は「トヨタ」ブランドの車で平均270ドル(約3万9000円)、高級車ブランド「レクサス」の車で平均208ドル(約3万円)。全車種にかかる納車費用も16日から見直し、トヨタ車で平均71ドル(約1万円)、レクサスで平均108ドル(約1万5000円)それぞれ引き上げる。

トヨタはこれまで決算会見などで、関税を理由にした「短期的に値上げするという場当たり的な対応は取らない」(宮崎洋一副社長)とし、関税によるコスト上昇分は当面、原価低減などで吸収する方針を示していた。

米国が4月から上乗せした25%の自動車関税の影響について、トヨタは今年度の業績に5、6月分だけ織り込み、連結営業利益を1800億円押し下げると試算していた。

他社も値上げにすでに踏み切っている。米フォード・モーターが5月、メキシコで生産した3車種の価格を最大2000ドル引き上げる方針を表明。日本勢はSUBARUが6月から複数モデルの値上げを実施。三菱自動車が現地時間18日から米国で平均2.1%引き上げた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イランとイスラエル、再び互いを攻撃 米との対話不透

ワールド

米が防衛費3.5%要求、日本は2プラス2会合見送り

ビジネス

トヨタが米国で値上げ、7月から平均3万円超 関税の

ワールド

トランプ大統領、ハーバード大との和解示唆 来週中に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「過剰な20万トン」でコメの値段はこう変わる
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    全ての生物は「光」を放っていることが判明...死ねば…
  • 6
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 7
    「巨大キノコ雲」が空を覆う瞬間...レウォトビ火山の…
  • 8
    【クイズ】次のうち、中国の資金援助を受けていない…
  • 9
    マスクが「時代遅れ」と呼んだ有人戦闘機F-35は、イ…
  • 10
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 7
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 10
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 10
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中