ECB、「柔軟な」アプローチ維持 中東情勢と米通商政策がリスク=伊中銀総裁

6月18日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるイタリア中銀のパネッタ総裁は、イスラエルとイランの紛争激化や米国の通商政策を巡るリスクを背景にECBは引き続き柔軟なアプローチで金融政策を決定すると述べた。ローマで5月30日撮影(2025年 ロイター/Remo Casilli)
[ミラノ 18日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるイタリア中銀のパネッタ総裁は18日、イスラエルとイランの紛争激化や米国の通商政策を巡るリスクを背景にECBは引き続き柔軟なアプローチで金融政策を決定すると述べた。
ミラノで開かれた銀行会議で講演した。
ユーロ圏のインフレ率は、経済の「根強い低迷」を受けて今後も目標の2%を長期間下回る可能性が高いと指摘。経済見通しには、米国の通商政策と中東情勢に起因する「大きく、定量化が困難なリスク」があると述べた。
その上で「こうした状況を背景に、ECB理事会は直近の会合で、選択肢をオープンにした柔軟なアプローチを再確認した」とし「金融政策の明確な方向を事前に約束することなく、今後も会合ごとに決定を下していく」と語った。