ユーロ高大きく懸念せず、インフレ下振れリスク限定的=ECB副総裁

欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁(写真)は、関税はユーロ圏の経済成長と物価に何年も重くのしかかるが、インフレが下がりすぎるリスクはほとんどなく、対ドルでのユーロ急騰も大きな懸念ではないとの見方を示した。2023年10月、キプロスのニコシアで撮影(2025年 ロイター/Yiannis Kourtoglou)
[フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は、関税はユーロ圏の経済成長と物価に何年も重くのしかかるが、インフレが下がりすぎるリスクはほとんどなく、対ドルでのユーロ急騰も大きな懸念ではないとの見方を示した。
副総裁はロイターとのインタビューで、ECBはようやくインフレ目標達成の射程圏内に入ったと指摘。「私の考えでは下振れのリスクは非常に限定的だ。インフレのリスクは均衡しているというのがわれわれの評価だ」と述べた。
ユーロは過去3カ月で対ドルで11%上昇、12日には1.1632ドルと約4年ぶりの高値をつけた。
副総裁は、為替レートは不安定ではなく急激な上昇もしていないとし、「1.15ドルというユーロレートは大きな障害にはならないと考えている」と語った。