ロシア、イラン・イスラエル仲介用意 ウラン保管も=大統領府

ロシア大統領府のペスコフ報道官は16日、イスラエルとイランの紛争について、ロシアには引き続き仲介役を務める用意があると発言、先に提案したイランのウランをロシアに保管する案もまだ有効だと述べた。クレムリンで5月撮影(2025年 ロイター/Evgenia Novozhenina)
[モスクワ 16日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は16日、イスラエルとイランの紛争について、ロシアには引き続き仲介役を務める用意があると発言、先に提案したイランのウランをロシアに保管する案もまだ有効だと述べた。
ロシアは先週、イランが製造した余剰核物質を国外に移送し燃料に転換する用意があると述べていた。
ペスコフ報道官は「この提案は依然として有効だ。むろん、戦闘の勃発で状況は深刻なほど複雑化した」と発言。
「ロシアはこの危機の根本原因を除去するため、必要なあらゆることを行う用意が依然としてある。だが状況は深刻というよりさらに悪化しており、当然ながら、これは状況を好転させるものではない」と述べた。
イスラエルの攻撃がイランの体制転換につながる可能性があるとネタニヤフ首相が述べたことについては、承知していると発言。
「われわれは危険な緊張の高まりを招いたそうした行動を非難している。第2に、現在イスラエルが行っている爆撃を背景にイランで社会の結束が強まっていることにも注目している」と述べた。
一方、ロシア国内メディアによると、リャプコフ外務次官はイランが自衛権を行使しているとの認識を示した。ロシアは米国とこの危機について協議しているほか、イスラエルとイラン両国とも連絡を維持していると語ったという。
タス通信は、「イランの核施設への攻撃の危険な結果は明白であり、イスラエルは自制しなければならない」 とのロシア外務省の見解を報じた。