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米債は流動性の高い安全資産、市場は秩序を維持=IMF報道官

2025年05月23日(金)01時34分

国際通貨基金(IMF)の広報担当者のジュリー・コザック氏は22日、米債市場は依然として秩序を維持しており、米国債は引き続き流動性の高い安全資産であるとの認識を示した。2018年5月撮影(2025年 ロイター/Yuri Gripas)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)の広報担当者のジュリー・コザック氏は22日、米債市場は依然として秩序を維持しており、米国債は引き続き流動性の高い安全資産であるとの認識を示した。IMFは議会で審議中の税制改革案を注視しているとの見方も示した。

コザック氏は22日、記者団に対し「市場には若干の変動があったものの、米債市場を含む市場はこれまでのところ秩序立って機能している」と指摘。

米下院が22日、トランプ米大統領の大型減税を盛り込んだ税制・歳出法案を僅差で可決したことについて、コザック氏は「上院を通過して成立した後に、最終的な法案を評価するつもりだ」との考えを示した。

また同氏は、依然として続く不確実性にもかかわらず、今月初めに米中の貿易上の突破口が見られたことで、世界経済の成長見通しが改善する可能性があると言及。「関税引き下げと緊張の緩和は、世界経済の成長予測に若干の上振れリスクをもたらす」とした上で、「それでも、世界の全体的な見通しを巡る不確実性は依然として高い」との懸念も示した。

ムーディーズによる米国の信用格付け引き下げと、財政の一段の悪化が懸念される包括的な米歳出歳入法案を背景に、長期ゾーンの米債利回りは今週大幅に上昇している。

ロイター
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