米中古住宅販売、4月0.5%減 同月としては2009年以来の低水準

全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した4月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比0.5%減少し400万戸となった。2022年7月ワシントン郊外で撮影(2025年 ロイター/Sarah Silbiger)
[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した4月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比0.5%減少し400万戸となった。供給増加と住宅ローン金利の一時的な低下にもかかわらず予想外に減少し、4月としては2009年以来の低水準となった。経済の不確実性が高まる中、年内は低迷が続く公算が大きい。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は410万戸。前年同月比は2.0%減だった。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「住宅販売は過去3年間、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)前の標準的水準の75%程度で推移している」と述べた。
4月の中古住宅在庫は9.0%増の145万戸。前年比では20.8%と大幅に増加した。新築住宅の供給過剰は、中古住宅から買い手を遠ざける可能性がある。
中古住宅価格の中央値は前年比1.8%上昇し41万4000ドルと、4月としては過去最高を記録した。北東部と中西部で価格が上昇した一方、南部と西部では下落した。
4月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は4.4カ月。前年同月は3.5カ月だった。健全な需給バランスは4─7カ月とされている。
住宅が市場に出ていた期間は29日。前年同月は26日だった。
初回住宅購入者の割合は34%と、前年同月の33%から小幅に増加した。
現金のみによる販売の割合は25%で、前年同月の28%から低下。投げ売り物件などは2%。前年同月と変わらずだった。