米総合PMI、5月は52.1に改善 価格指数上昇がインフレ加速示唆

米S&Pグローバルが22日発表した5月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.1と、前月の50.6から上昇した。写真は3月、ウィスコンシン州ブリリオンにある米アリエンスの工場で撮影(2025年 ロイター/Tim Aeppel)
Lucia Mutikani
[ワシントン 22日 ロイター] - 米S&Pグローバルが22日発表した5月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.1と、前月の50.6から上昇した。米中貿易戦争の休戦を受け回復したものの、トランプ米大統領による広範な関税政策を背景に価格指数が上昇した。
製造業PMIは52.3と、前月の50.2から上昇。ロイターがまとめたエコノミスト予想の50.1を上回った。
サービス業PMIは52.3と前月の50.8から上昇。予想は前月から横ばいだった。
新規受注指数は52.4と前月の51.7から上昇。製造業のけん引を主因とした。
投入価格指数は63.4と前月の58.5から大幅に上昇し、2022年11月以来の高水準となった。消費者への価格転嫁が背景にある。
商品・サービスの販売価格指数は59.3と前月の54.0から大きく上昇し、22年8月以来の高水準となった。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「財(モノ)やサービスの価格が全体的に上昇していることは、消費者物価の急激な上昇を示唆する」と述べた。
雇用指数は49.5と前月の50.2から低下。「主に今後の需要見通しへの懸念を反映しているが、コスト上昇と労働力不足への懸念も示唆している」(ウィリアムソン氏)との見方が聞かれた。