外国人労働者がユーロ圏経済成長をけん引、ECBエコノミストが指摘

欧州中央銀行(ECB)は、コロナ禍以降のユーロ圏の経済成長は大部分が外国人労働者のおかげだとし、外国人労働者は高齢化や労働市場縮小という経済的制約の克服に寄与する可能性があると指摘した。ドイツの農場で働くルーマニアからの労働者、昨年4月撮影(2025年 ロイター/Lisi Niesner/File Photo)
[フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、コロナ禍以降のユーロ圏の経済成長は大部分が外国人労働者のおかげだとし、外国人労働者は高齢化や労働市場縮小という経済的制約の克服に寄与する可能性があると指摘した。
ECBのエコノミストは、過去3年間の労働力増加の半分は外国人で、労働力不足の緩和に寄与したと指摘。教育水準が向上し、より高度な技術を要する仕事でも活躍し始めているとした。
「ここ数年の外国人労働者の流入は、ユーロ圏の労働力の力強い伸びにつながり、人口動態のマイナス傾向を幾分相殺した」とした。
欧州では、反移民を掲げる右派政党が伸長している。ECBは、高齢化の進行と低い出生率がユーロ圏の労働力と経済成長の制約要因となっているが、外国人労働者がこの問題の解決に貢献できる可能性があるとした。