ニュース速報
ビジネス

日経平均は反落、一時700円超安 米利下げ観測後退や国内金利上昇で

2024年05月24日(金)15時24分

 5月24日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比457円11銭安の3万8646円11銭と、反落して取引を終えた。写真は都内で2020年10月撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 24日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比457円11銭安の3万8646円11銭と、反落して取引を終えた。前日の米国株市場で、早期利下げ観測が後退して株安となった流れを引き継いで、軟調な展開が続いた。前場には一時、700円超安となる場面があった。国内金利の上昇基調も日本株の上値を抑える要因になったという。

日経平均は前営業日比597円安と、大幅下落でスタート。寄り付き後も下げ幅を広げ、前場序盤に一時735円安の3万8367円70銭で安値を付けた。前日の上昇の反動で半導体関連銘柄が軟調に推移したほか、指数寄与度の大きい銘柄群が売られた。売りが一巡すると下げ幅を縮小したが、後場は3万8600円台を中心に一進一退となった。

市場では「前日の米株安や国内金利の上昇が重しとなり、日本株は上値を追いづらい状況」(野村証券のストラテジスト・澤田麻希氏)との見方が聞かれた。午後の円債市場では新発10年国債利回り(長期金利)が前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.005%に上昇、2012年4月以来12年ぶりの高水準を付けた。

国内の金利上昇を受けて、澤田氏は「物色動向としては金融株は買われやすいが、不動産セクターは軟調な地合いが続きそうだ」と指摘。目先の日経平均は「3万7000―3万9000円のレンジでの推移が続くだろう」(国内信託銀行・投資調査部長)との声もあった。

TOPIXは0.44%安の2742.54ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.44%安の1411.64ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆8624億9300万円だった。東証33業種では、海運、医薬品、電気・ガスなど6業種が値上がり。証券、鉱業、不動産など27業種は値下がりした。

個別では、前日の株高を主導してきた半導体関連が売られ、東京エレクトロン、アドバンテスト、レーザーテックが軟調。ファーストリテイリングは1%超安、ソフトバンクグループは2%超安だった。主力のトヨタ自動車は小幅安、ソニーグループは1%超安だった。

一方、資生堂は4%超高。一部証券会社が投資判断と目標株価を引き上げたことが好感された。

プライム市場の騰落数は、値上がり599銘柄(36%)に対し、値下がりが1003銘柄(60%)、変わらずが47銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38646.11 -457.11 38506.03 38,367.70─

38,740.82

TOPIX 2742.54 -12.21 2718.41 2,715.65─2

,748.71

プライム市場指数 1411.64 -6.27 1399.46 1,398.28─1

,414.72

スタンダード市場指数 1234.62 -4.88 1232.19 1,232.19─1

,238.47

グロース市場指数 785.21 -8.34 783.96 781.92─791

.04

グロース250指数 608.14 -7.34 607.36 605.81─613

.50

東証出来高(万株) 139976 東証売買代金(億円 38624.93

)

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、ロは「張り子の虎」に反発 欧州が挑発な

ワールド

プーチン氏「原発周辺への攻撃」を非難、ウクライナ原

ワールド

西側との対立、冷戦でなく「激しい」戦い ロシア外務

ワールド

スウェーデン首相、ウクライナ大統領と戦闘機供与巡り
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    「人類の起源」の定説が覆る大発見...100万年前の頭…
  • 5
    イスラエルのおぞましい野望「ガザ再編」は「1本の論…
  • 6
    「元は恐竜だったのにね...」行動が「完全に人間化」…
  • 7
    1日1000人が「ミリオネア」に...でも豪邸もヨットも…
  • 8
    女性兵士、花魁、ふんどし男......中国映画「731」が…
  • 9
    AI就職氷河期が米Z世代を直撃している
  • 10
    【クイズ】1位はアメリカ...世界で2番目に「航空機・…
  • 1
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 2
    トイレの外に「覗き魔」がいる...娘の訴えに家を飛び出した父親が見つけた「犯人の正体」にSNS爆笑
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 5
    こんな場面は子連れ客に気をつかうべき! 母親が「怒…
  • 6
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 8
    高校アメフトの試合中に「あまりに悪質なプレー」...…
  • 9
    虫刺されに見える? 足首の「謎の灰色の傷」の中から…
  • 10
    琥珀に閉じ込められた「昆虫の化石」を大量発見...1…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中