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英首相がEU閣僚と夕食会、EUは一段の譲歩要求
10月17日、メイ英首相は、ブリュッセルで欧州連合(EU)加盟国の閣僚との夕食会に出席し、EU離脱について協議した。16日夜、EU本部を離れる同首相(2017年 ロイター/Francois Lenoir)
[ルクセンブルク/ロンドン 17日 ロイター] - メイ英首相は17日、ブリュッセルで欧州連合(EU)加盟国の閣僚との夕食会に出席し、EU離脱について協議した。
同首相は、EUとの将来の関係が明確になれば、清算金の算出が進むとの立場を示したが、EU側からは、英国には、清算金の詳細を決定するなど、一段の譲歩が必要だとの声が相次いだ。
オランダのクーンデルス外相は、記者団に「我々27カ国は(清算金などの)3分野すべてで大幅な進展があることが極めて重要だと考えている」と発言。
欧州委員会のユンケル委員長も、清算金の金額などを巡って難航している交渉に弾みをつける必要があるとの認識を示した。
EUのバルニエ首席交渉官は、交渉の加速には双方の努力が必要だと指摘。「まだ第1段階は終わっていない」と述べた。
19─20日のEU首脳会議では、メイ首相がEU離脱について英国の立場を説明する予定だが、双方とも、首脳会議で交渉が大幅に進展するとの見通しは示していない。
EUの一部の閣僚からは、強硬離脱派から圧力を受けているメイ首相との交渉は難しいとの声が出ている。
ロイターが入手した首脳会議の声明草案によると、今週の首脳会議では、英政府とEU離脱後の移行期間や通商関係に関する交渉に入るための準備協議をEU内部で始めることで合意する見通し。
当局者によると、先に準備協議を始めることで、12月の次回首脳会議で離脱交渉を第2段階に進めることが承認された場合、交渉の遅れを数週間縮めることができるという。