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ドル111円後半で小動き、FOMC待ちに

2017年07月26日(水)15時12分

 7月26日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の111.90/92円だった。朝方には前日からのドル/円上昇の流れが継続して一時112円台を回復したが、その後は上値が重くなった。写真は6月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

[東京 26日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の111.90/92円だった。朝方には前日からのドル/円上昇の流れが継続して一時112円台を回復したが、その後は上値が重くなった。午後にかけては、きょうの米連邦公開市場委員会(FOMC)を待つムードとなった。

午後のドル/円は、111円後半での小動きが続いた。米金融政策や米政治が主要テーマとなる中では「アジアのこの時間帯では手がけにくい」(国内金融機関)との声が聞かれ、FOMC前の様子見となったようだ。

一時111.82円に下押ししたが、上げ幅を削っていた株価がやや持ち直した場面では、ドル/円も一時111.99円に値を戻した。

中曽日銀副総裁の「物価2%に向けたモメンタムはしっかり維持されている」「早い段階で出口の具体策示すこと、かえって市場の混乱招き適切ではない」といった発言が伝わったが、相場の反応は限られた。

注目される今夜のFOMCでは、金融政策は現状維持となる見込みで、サプライズとなるような発表はないと見られている。

JPモルガン・チェース銀行、為替調査部長の棚瀬順哉氏は「政策変更なしで、インフレに対する見方も変えないとみている。シナリオ通りであれば、昨日FOMC前のポジション調整で金利が上がった分は剥げ落ち、ドルも110円台まで下押しする可能性がある」という。

ただ、FOMCではバランスシートの縮小をいつ開始するのか、どれほどの時間をかけて、どれほどの規模まで最終的に圧縮するのかが検討される見通しのほか、インフレ率の低迷についても討議されるはずで、そうした内容は、今回のFOMCの議事要旨が公表される8月16日まで待つ必要がある。

イエレン議長は、インフレ率の低迷について、携帯電話料金の格安パッケージの導入や処方箋医薬品の値下げといった「一時的」な要因が背景にあるとの見方を維持している。

午前のドル/円は、前日海外市場で1円超上昇した流れを受け、午前9時台にドルは午前の高値112.08円まで上昇した。その後は、利益確定売りや仲値にかけての実需勢のドル売りで、111円後半に下落した。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 111.90/92 1.1637/41 130.23/27

午前9時現在 112.00/02 1.1642/46 130.40/44

NY午後5時 111.88/90 1.1651/54 130.29/33

(為替マーケットチーム)

ロイター
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