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米国株は続落、エネルギー株が安い 中国貿易統計で景気懸念再燃

2015年12月09日(水)07時20分

 12月8日の米国株式市場は不安定な値動きとなるなか、続落して終了した。写真はNY証券取引所のトレーダー(2015年 ロイター/Lucas Jackson)

[ニューヨーク 8日 ロイター] - 8日の米国株式市場は不安定な値動きとなるなか、続落して終了した。原油安が5営業日連続でエネルギー株を圧迫したほか、低調な中国貿易統計を受け、世界の景気鈍化懸念が再燃した。

ダウ工業株30種<.DJI>は162.51ドル(0.92%)安の1万7568.00ドル。  ナスダック総合指数<.IXIC>は3.57ポイント(0.07%)安の5098.24。  S&P総合500種<.SPX>は13.48ポイント(0.65%)安の2063.59。

原油価格が一時1バレル=36ドル台と約7年ぶりの安値に沈んだことが響き、エクソンモービルは2.8%下落。S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は1.5%下がった。

半導体のクアルコムは、欧州連合(EU)欧州委員会が独占禁止法違反の疑いで異議告知書を送付したことを受け、5.6%下げた。

DVDの無人機レンタルサービスを手掛けるアウターウォールは24.1%安となった。通期業績見通しをアナリスト予想よりも低い水準まで引き下げた。

中国の11月輸入が13カ月連続で前年比マイナスを記録したため、コモディティ需要の先行きに対する不安が高まった。

ソラリス・グループのティム・グリスキー最高投資責任者は「原油価格の40ドル割れが続いている事態は投資家にとっていささか衝撃を与えている。これまでは中国が下値で買いを入れていた」と話した。

ダウ輸送株20種<.DJT>は8月24日以来の下落率となり、ファースト・スタンダード・ファイナンシャルのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カディロ氏は、これも投資家が今後の経済を心配している証拠の1つだと指摘した。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が下げ2078で上げ1014(比率は2.05対1)、ナスダックが下げ1678で上げ1130(1.48対1)だった。

トムソン・ロイターのデータによると、米取引所の合計出来高は約75億株で、過去20営業日平均の68億7000万株を上回った。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>

終値     17568.00(‐162.51)

前営業日終値    17730.51(‐117.12)

ナスダック総合<.IXIC>

終値     5098.24(‐3.57)

前営業日終値    5101.81(‐40.46)

S&P総合500種<.SPX>

終値     2063.59(‐13.48)

前営業日終値    2077.07(‐14.62)

*内容を追加しました。

ロイター
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