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来年の世界建機需要さらに低調、中国先行き不透明=コマツ社長

12月8日、コマツの大橋徹二社長はロイターなどとのインタビューで、来年の建設機械の世界需要について「全体的に見ると、増える要素のある地域が少ないのは間違いない」との見通しを示した。都内で2013年1月撮影(2015年 ロイター/Shohei Miyano)
[東京 8日 ロイター] - コマツ<6301.T>の大橋徹二社長は8日、ロイターなどとのインタビューで、来年の建設機械の世界需要は今年より「多分低くなるのではないか」と述べた上で、「全体的に見ると、増える要素のある地域が少ないのは間違いない」との見通しを示した。
経済が減速している中国の建機需要は「10月くらいまで対前年比で約5割とずっと需要が落ちている状態が続いている」と指摘。例年は年間需要の4割を占める春節(1―3月)需要も、今年は25%以下と厳しかった。このため、来年1―3月がどうなるか「まだはっきり見えず、判断が難しい」とし、落ちこみが今後どの程度続くかもはっきりしたことは言いづらい」と語った。ただ、地方債務対策など中国政府の今後の政策などを注視していくとした。
一方、米国の需要は今年は過去2番目の強さにあり、「来年も強い状態が続いていると思う。このレベルが持続してくれると良い」と述べた。米国では個人消費なども底堅く、利上げによる影響は「利上げの幅にもよるが、そんなに大きくは出ない」と見ており、新興国通貨への影響も「ある程度織り込み済みのところもあるのでは」と語った。ただ、アジア需要の半分以上を占めるインドネシアでは「なかなか厳しい状態が続いている」といい、同国の先行きも不透明とした。
欧州の建機需要はテロなど不安材料はあるが、「我々のデータを見る限りでは、今のところ確実に徐々に回復してきている」という。日本は、自然災害に伴う復旧や老朽施設の更新、五輪需要などでしばらくは底堅いと見ており、「来年は台数的には横ばいかもしれないが、大型機種がどちらかというと復活してくる可能性が強い」との見方を示した。
鉱山機械の需要は「底入れが近い」と見るが、「鉱物資源価格がまだ厳しく、必要に迫られない限りまだ新車投入は厳しい。来年は厳しいという前提でビジネスプランを考えている」と語った。
また、資源大手リオティント
(白木真紀)