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日経平均は反発、欧米株高を好感 内需株に買戻しも
5月15日、東京株式市場で日経平均は反発した。前日の欧米株上昇を好感し、主力株を中心に買いが先行。内需株や医薬品株など、出遅れ感のあったセクターが堅調に推移した。都内で3月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発した。前日の欧米株上昇を好感し、主力株を中心に買いが先行。内需株や医薬品株など、出遅れ感のあったセクターが堅調に推移した。週末のため日中は利益確定売りに押され伸び悩む場面があったものの、為替がドル高/円安方向に振れたことやおう盛な押し目買い意欲を支えに、大引けにかけては高値圏を持続した。
独米金利の上昇に一服感がみられるなか、米S&P総合500種<.SPX>が終値で過去最高値を更新。落ち着きを取り戻しつつある外部環境を好感し、東京市場で日経平均は前日比で一時180円高となった。「18日に予定されている野村の投信設定では資金を集めることが期待され、市場の追い風となりやすい」(国内証券)との需給に対する期待感も支援材料となった。
業種別ではサービス<.ISVCS.T>、陸運<.IRAIL.T>など内需関連の上げが目立つほか、銀行<.IBNKS.T>、医薬品<.IPHAM.T>などもしっかり。半面、原油相場の下落を受け石油関連株は軟調となった。
また日経平均ボラティリティ指数<.JNIV>が18ポイントを割れ、終値は昨年10月1日以来、5カ月半ぶりの低水準となった。「日銀のETF(上場投資信託)買いなどを背景に、日本株に対しては相対的な安定感がある。大きく売り込む材料も乏しい」(丸三証券・経済調査部長の安達誠司氏)という。
日経平均はテクニカル面では25日移動平均線(1万9778円49銭=15日終値)に上値を抑えられる形となったが、終値は前日に割れ込んだ5日移動平均線(1万9662円73銭=同)を回復。「欧米金利の上昇とともに見受けられたヘッジファンドの売りが一巡しつつある」(外資系運用会社)との観測も支えとなり、底堅さをみせた。
個別銘柄では増配予想と自社株買いを発表した電通<4324.T>が大幅高。また14日に中期経営計画を発表した日東電工<6988.T>が年初来高値を更新した。17年度に売上高1兆円、営業利益1350億円を目指すとともに、M&A(合併・買収)などに向け1500億円の戦略的投資枠を設けたことなどが評価された。
半面、ニコン<7731.T>が大幅安。14日に発表した2016年3月期連結業績予想で営業利益が前期比30.9%減の300億円を見込み、嫌気売りが優勢となった。また巨額の最終赤字となった15年3月期業績と、新たな中期計画を発表したシャープ<6753.T>は年初来安値を更新。事業の先行き不透明感に加え、外資系証券会社が目標株価を引き下げたことなどで、懸念売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり1203銘柄に対し、値下がりが548銘柄、変わらずが131銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19732.92 +162.68
寄り付き 19693.17
安値/高値 19633.75─19750.76
TOPIX<.TOPX>
終値 1607.11 +15.62
寄り付き 1601.05
安値/高値 1595.46─1608.07
東証出来高(万株) 254872
東証売買代金(億円) 25775.36
(長田善行)