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米FRB、利上げ開始は2016年上期まで待つべき=シカゴ連銀総裁
3月4日、米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は連邦準備理事会(FRB)は利上げ開始にあたり、2016年上半期まで待つ必要があるとの考えを示した。写真は2012年7月、バンコクで講演する同総裁(2015年 ロイター/Sukree Sukplang)
[レーク・フォレスト(米イリノイ州) 4日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は4日、連邦準備理事会(FRB)は利上げ開始にあたり、2016年上半期まで待つ必要があるとの考えを示した。
同総裁は講演で、低インフレ状況と世界的な情勢の先行き不透明性を踏まえると「時期尚早な利上げには恩恵はほとんどない一方、大きなリスクを伴う」と指摘。「利上げ開始は忍耐強く待つ必要がある」と述べた。
同総裁は、FRBが2016年まで事実上のゼロ金利政策を維持したとしても、インフレ率は2018年末までFRBが目標とする2%を回復しないと予想。この予想通りの展開にならず、景気が過熱した場合でも、FRBには緩やかな利上げを実施する十分な時間があるとの見方を示した。
米経済情勢については、向こう数年間の成長率は3%近辺になると予想。また、雇用は当面は毎月20万人を超えるペースで増加し続けるとの見方を示した。
ただ、これだけでは利上げを正当化するには十分ではないと指摘。FRBがゼロ金利政策の解除に着手する前に、コアインフレ率、および市場ベースのインフレ期待が上昇するだけでなく、賃金の年間上昇率が現在の平均2─3%近辺から3─4%に加速する必要があると述べた。
エバンズ総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票を持つメンバー。FRB当局者の間で、少なくともあと1年程度はゼロ金利政策を維持する必要があると主張しているのは、ほぼ同総裁のみとなっている。
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