戦争の被害は人だけではない...ウクライナ前線に残されたペットたちの知られざる生存競争の全貌
How Ukraine’s Dogs Are Adapting to War
戦地を生き延びた犬の特徴
ドニプロペトロウシク州ゼレノドルスクのボランティアで、15年以上にわたり動物を救助してきたペンチュク・ガリナも、同様の傾向を認めている。
彼女は「2022年から2023年にかけて、ゼレノドルスクの町は前線からわずか5キロの距離にあった」と語るが、その期間に保護された動物の多くは放棄され、深刻な栄養不足に陥っていたという。動物の多くはやせ細った状態で到着したが、継続的な給餌によって徐々に体重は回復した。
しかし、行動は元通りにならなかったと彼女は語る。「個体ごとに異なるが、共通してみられる反応は恐怖とパニックだ。犬は早ければ攻撃の3~4日前から落ち着きを失うことが多い」
このような反応は、実際の砲撃が50〜70キロ以上離れた場所で起きている場合にも見られた。
反応の仕方はさまざまだ。身を隠すものもいれば、明らかに動揺するもの、より積極的に反応するものもいる。「ドネツク地域から救助されたムーリャという犬は、感知した音の方向に向かって執拗に吠え続けていた」
ガリナは、ヘルソンの半壊した村から2匹の猟犬を救助したことを振り返った。最初に見つかった犬のカイは、即席の檻の中で凍えきっていた。体重は本来の半分以下であるわずか12キロにまで減っていた。「あの瞬間を思い出すのはいまだに非常に辛い。抱き上げたとき、骨しか残っていなかった」
近くには、盲目で負傷したメスのクルツハール、ゲルダが体を寄せ合い、必死に暖を取っていた。どちらも村が解放された後、飼い主に見捨てられ、兵士が与えるわずかな食べ物だけで生き延びていたのだ。
ガリナと夫のウラジーミルは、獣医施設もないまま、50キロ離れた自宅へ急いで犬たちを運んだ。「道中ずっと泣いていた。犬は死にかけており、もはやうめき声すら出なかった」と彼女は語った。「家で埋葬するしかないと思った。」毛布や湯たんぽ、慎重な給餌を用いて一晩中看病した。「皮下注射も行い、注射器で温かい水を飲ませようとした。カイは奇跡的に生き延びた。信じられなかった」
ゲルダも回復し、その後2年間穏やかに暮らし、日向で自然に息を引き取った。





