米大統領後継者はバンスかルビオか...イラン戦争が及ぼす影響
ライバルから有力な後継者へ
バンス氏はイラクでの戦闘に従軍した元海兵隊員で、長年にわたって米国が外国の戦争に介入することに反対してきた。イランに関する公式発言は限定的で、慎重に調整されており、トランプ氏は2人の間にこの紛争を巡る「哲学的な相違」があると認めている。
かつて「反トランプ」を自称したバンス氏は23年に米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)への寄稿で、トランプ氏の最高の外交政策は17年から21年の第1次政権の4年間で一度も戦争を始めなかったことだと書いた。
ホワイトハウスは、大統領と副大統領の間にどのような不和もないと主張する。バンス氏は今月初め、大統領執務室でトランプ氏の傍らに立ち、大統領の戦争対応を支持しイランが核兵器を持つべきでないという点で一致していると訴えた。
事情に詳しい関係者によると、ウィットコフ米和平交渉担当特使とトランプ氏の娘婿のクシュナー氏が交渉で十分な進展を見せれば、バンス氏が交渉でより直接的な役割を担う可能性があるという。
バンス氏の考え方に詳しい人物はロイターに対し、同氏は11月の中間選挙を待ってから28年に出馬するかどうか決めるだろうと予想した。
バンス氏は保守政治行動会議(CPAC)の年次集会で実施された1600人超の模擬投票で、次期共和党大統領候補として約53%の支持を集めた。昨年はわずか3%だったルビオ氏は35%へと躍進し、2位に食い込んだ。これらの結果は今月27日に公表された。
ルビオ氏は、バンス氏が大統領選に出馬するなら自分は出馬しないと述べており、ルビオ氏の考え方に詳しい複数の情報筋は、バンス氏の副大統領候補になることで満足するだろうとみている。
だが、バンス氏に少しでも弱点が見受けられれば、ルビオ氏ら出馬を検討している共和党員を後押しする可能性がある。
共和党の戦略家ロン・ボンジャン氏は「トランプ氏は根に持つタイプだ」と述べた。「そして、忠誠心が欠けているとバンス氏を非難するかもしれない。もしトランプ氏が自身を熱烈に支持する米国第一主義運動『MAGA』から依然として人気を保ち続ければ、大統領の支持を得られないことはバンス氏にとって不利になる可能性がある」という。
トランプ氏はバンス氏とルビオ氏がともに正副大統領として出馬する構想を口にしており、2人なら打ち負かすのは難しいだろうと示唆している。
ホワイトハウスの高官は「トランプ氏が誰かを後継指名したいわけではない」と語った。
3月のロイター/イプソスの世論調査によると、共和党員の79%がバンス氏に好意的、19%が否定的な見方を示した。ルビオ氏は71%が肯定的だったが、15%が不評だった。トランプ氏自身に対して共和党員の79%が好意的、20%が否定的だった。
ルビオ氏は16年の大統領選でトランプ氏と激しく対立した末に野望を打ち砕かれたが、現在は大統領との間で生じた摩擦をすっかり解消している。
国務省のトミー・ピゴット報道官は、ルビオ氏がトランプ氏のチームと「公私ともに素晴らしい関係を築いている」とコメントした。





