最新記事
州兵

トランプが激怒...「違法命令を拒否せよ」と呼びかけた民主党議員ら「反逆者」を非難

2025年11月21日(金)10時35分
トランプ

米ワシントンで開催された米・サウジアラビア投資フォーラムでスピーチするトランプ米大統領。2025年11月19日撮影。REUTERS/Evelyn Hockstein

トランプ米大統領は20日、米軍関係者らに対して政権によるいかなる違法な命令も拒否すべきと呼びかけた民主党議員らを「反逆者」と非難した。

米軍や情報機関出身の民主党議員6人は18日、軍兵士や情報機関職員らに宛てた動画を公開し、合衆国憲法を順守し違法な命令を拒否するよう呼びかけた。これら6議員は、元米中央情報局(CIA)アナリストでイラク戦争退役軍人のエリッサ・スロットキン上院議員、元宇宙飛行士で海軍退役軍人のマーク・ケリー上院議員ほか、ジェイソン・クロウ下院議員、マギー・グッドランダー下院議員、クリス・デルジオ下院議員、クリッシー・フーラハン下院議員。


議員らは、トランプ政権が軍や情報機関を国民と対立させ、憲法を脅かしていると主張。「皆さんが今、多大なストレスとプレッシャーを感じていることは承知している」とした上で、「われわれの法律は明確だ。違法な命令は拒否できる」などと訴えた。

これに対し、トランプ氏は自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に「わが国にとって危険な行為で、彼らの発言は容認できない。反逆者による扇動行為だ!!!投獄すべきか???」と書き込み、別の投稿で「死刑に処される反逆的行為!」と主張した。

ホワイトハウスのレビット報道官はその後の記者会見で、トランプ氏が議員の処刑を望んでいるのかとの質問に「ノー」と答えたが、民主党議員らが軍人に指揮系統に沿わないよう訴えたことを非難した。

議員らは特定の事案などには言及せず、違法とされる可能性がある命令も示さなかったが、一部の民主党議員はトランプ氏による麻薬密売容疑者への軍事攻撃を厳しく批判し、その合法性や透明性の欠如を問題視している。また、トランプ氏がベネズエラを軍事攻撃するのではないかとの懸念も高まっている。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2025トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界も「老害」戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月25日号(11月18日発売)は「世界も『老害』戦争」特集。アメリカやヨーロッパでも若者が高齢者の「犠牲」に

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


東京アメリカンクラブ
一夜だけ、会員制クラブの扉が開いた──東京アメリカンクラブ「バンケットショーケース」で出会う、理想のパーティー
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

原油先物は3日続落、供給増の可能性を意識

ビジネス

「コメントしない」と片山財務相、高市政権の為替への

ビジネス

インド中銀は仮想通貨とステーブルコインに慎重姿勢=

ビジネス

全国コアCPI、10月は+3.0%に加速 自動車保
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 7
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中