トランプ「ノーベル賞級」の停戦が頓挫 ──タイ・カンボジア国境
Trump ‘Nobel’ Peace Deal Halted
トランプをノーベル平和賞に推薦したフン首相(右)と握手するトランプ(10月26日、マレーシアのクアランプールで開かれたASEAN首脳会議で) REUTERS/Evelyn Hockstein
<トランプが「ノーベル平和賞に値する」と誇ったタイとカンボジアの停戦が、地雷爆発で揺らいでいる>
タイ政府は11月10日、カンボジアとの停戦合意を一時停止すると発表した。両国の国境付近で地雷が爆発し、複数の兵士が負傷したと報じられている。
長年続いてきた両国国境の紛争は7月に5日間の戦闘へと発展し、43人が死亡、30万人以上が避難する事態となった。
ドナルド・トランプ米大統領は停戦の仲介に乗り出し、「紛争が続くなら貿易交渉を停止すると警告した」と圧力をかけた。2日後の7月28日、マレーシアで両国の首脳会談が行われ、停戦合意が成立した。
カンボジアのフン・マネット首相は、停戦の仲介を自らの功績とするトランプをノーベル平和賞に推薦した。
本誌は、タイとカンボジアの国防省およびホワイトハウスに電子メールでコメントを求めている。
停戦を一時停止すると発表したタイ陸軍によれば、11月10日の午前9時30分ごろ、シーサケート県カンタララック郡の基地付近で巡回中の兵士が地雷を踏んだという。






