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日米関係

トランプ大統領6年ぶり来日...高市首相と「関係構築」の舞台裏とは?

2025年10月27日(月)12時36分
高市早苗首相

10月27日、米国のトランプ大統領の来日を前に、日本政府は高市早苗首相(写真)との親密な関係構築に自信を見せている。26日、クアラルンプールで代表撮影(2025年 ロイター)

米国のトランプ大統領の来日を前に、日本政府は高市早苗首相との親密な関係構築に自信を見せている。トランプ氏が高市氏を故・安倍晋三元首相の「後継者」と認識しているとの期待感があるからだ。実際、高市氏が首相指名を前に窮地に立たされた際、トランプ氏が水面下で助け舟を出そうとしたこともあった。ただ、首脳会談に向け市場の専門家からは、エネルギーや防衛費、為替政策などに絡む米国からの新たな要求を懸念する声もある。

両首脳を近づける安倍元首相の「遺産」

トランプ氏の来日は6年ぶりだ。高市氏にとっては首相就任1週間での会談となる。本来なら一足飛びに良好な関係を構築するのは難しい条件だが、日本政府関係者は「すでにトランプ氏は高市氏のことを気に入っている」と自信をみせる。


 

背景には安倍氏とトランプ氏の関係がある。第1次政権で2回の来日を果たしたトランプ氏と当時首相だった安倍氏は、お互いを「ドナルド」「シンゾー」と呼び合う友好関係を構築。相撲観戦やゴルフを共にするなど、その親密さで各国首脳を驚かせた。

確かに安倍氏と高市氏は政治信条の面でも近い。すでにトランプ氏は高市氏を「安倍氏の後継者」と認識しているといい、アジア歴訪前には記者団に「彼女については素晴らしいと聞いている」とも述べた。来日に先立ち25日に実施した電話会談後、高市氏は「私のこともよく認識していただいていた」とした上で、「安倍(晋三)首相の思い出話もされながら、安倍首相がとても気にかけていた政治家であることも知っていると話していた」と語った。

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