米人工衛星が捉えたイラン核施設の冷却装置移動...爆撃されても曲がらないイランの「決意」とは

イランの核問題の解決はまだまだ先のようだ AlexLMX-shutterstock
<トランプによってイランの核施設が爆撃されたが、壊滅には至らなかったようだ>
6月のアメリカによる空爆で電力システムが損傷したイラン中部のナタンズ核燃料施設で、重要な冷却装置の移動が進められていることが、新たな衛星写真で確認された。
科学国際安全保障研究所(ワシントン)の所長デービッド・オルブライトがXに投稿した画像では、遠心分離機の制御に使用されていた大型冷却装置約20台を移動させた様子が見て取れる。標的になるのを免れるため施設内の水道施設付近などに移されたとみられる。
「撤去と分散は、将来の空爆に対して冷却装置を脆弱にしないための戦術のようだ」とオルブライトは記し、核開発を守るイランの明確な意図を示していると指摘した。
ナタンズ、フォルドゥ、イスファハンへの米爆撃は、特にナタンズに著しい損傷を与えたが、フォルドゥの地下施設は破壊されなかった。米情報当局は、イランの核計画は最大2年遅れるもののトランプの言うように「壊滅」されたわけではないとしている。