これがアメリカ!? 悪名高いICE(移民関税執行局)のやり口をカリフォルニアの弁護士らが提訴

Lawsuit Aims to End 'Systematic' Snatching of Brown-Skinned People by Trump Agents

2025年7月3日(木)17時45分
ブレット・ウィルキンス

DHSは逮捕した人々を、ロサンゼルス中心部の連邦ビル地下にある「B-18」と呼ばれる施設に拘留している。ACLU南カリフォルニア支部によれば、この施設にはベッドもシャワーも医療設備もなく、本来は一時的に少人数を収容する目的で設計されているという。


「私たちはこれまで、B-18やその他の収容所に連れて行かれた100以上の家族から、愛する人々が過密で寒く、非人道的な環境に閉じ込められているという証言を聞いてきた」と語るのは、CHIRLAのアンヘリカ・サラス事務局長は言う。

「窓のない狭い部屋に何十人もの人が詰め込まれ、極度に窮屈な空間で言葉による侮辱を受け、理解できない書類への署名を強いられている」

ACLU南カリフォルニア支部によれば、こうした捜査の末、これまでに1500人以上が行方不明になっているという。訴状は、連邦捜査官が身分や所属機関を尋ねられても一切明かさず、匿名性を盾に違法行為を隠蔽している実態を詳述している。

UFW(全米農業労働者組合)の会長テレサ・ロメロ氏は声明で、「ロサンゼルス広域での強制捜査は都市部にとどまらず、ベンチュラ郡の農地で農業労働者を追い回す国境警備隊の恐ろしい例も目にしてきた。UFWの組合員の配偶者も不当に拘束された」と語った。

さらにロメロは「いま、アメリカを支える食料生産に従事する労働者たちが恐怖を抱えて働いている。彼らのアメリカ生まれの子どもたちも、親が無事に家に帰れるかどうかを恐れている。農業労働者はもっと良い扱いを受けるべきだ」

企業経営
ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パートナーコ創設者が見出した「真の成功」の法則
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:アジアで来年、多数のIPO計画 AIバブ

ビジネス

10月経常収支は2兆8335億円の黒字=財務省

ワールド

世界の食料価格、11月は3カ月連続下落 1月以来の

ビジネス

午前の日経平均は小幅続落、ソフトバンクGが押し下げ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中