最新記事
抗議デモ

まさか警官が「記者を狙った?」...LAデモ取材の豪リポーターが警官の「弾」で負傷、カメラが捉えた「発砲の瞬間」

Journalist Shot by Police 'Rubber Bullet' at LA Protests

2025年6月10日(火)14時07分
ダン・コディ
武装した警官

(写真はイメージです)Markus Spiske-Unsplash

<トランプ米大統領の移民強制捜査をきっかけに激化する抗議デモ。オーストラリア人記者の「被弾」に大きな波紋が──>

6月7日、ロサンゼルスで激化する抗議デモの中、オーストラリア人記者ローラン・トマシが、警官の発射した弾で負傷した。全米で広がる抗議の背景には、ドナルド・トランプ大統領による移民強制捜査がある。

【動画】警官が「記者を狙った?」...LAデモを取材中の豪リポーターが警官の「弾」で負傷、カメラが捉えた「発砲の瞬間」

報道の自由や、デモ現場で取材を行う記者の安全が国際的に懸念されるなか、警察が「致死性の低い兵器(less-lethal munitions)」を記者に向けて使用したことは、アメリカの法執行機関のメディアに対する強硬姿勢を浮き彫りにした。

6月6日に実施された一連の移民捜査をきっかけに発生したロサンゼルスでの大規模な抗議。これを受けてトランプ大統領は、カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムの反対にもかかわらず、州兵を連邦政府の支配下に置き、ロサンゼルスへ派遣した。

被弾したトマシ記者は「9News Australia」の米国特派員。7日の夜、ロサンゼルス中心部付近で発生したデモ参加者と武装した警官隊との衝突の様子を取材中に「致死性の低い弾丸」を撃ち込まれた。

「致死性の低い兵器(less-lethal munitions)」とは、ゴム弾、催涙スプレー、催涙ガス、電気ショック兵器などを指す。

「9News」は声明で「ローラン・トマシはゴム弾に被弾した」と発表。「ローランとカメラマンは無事であり、今後もこの一連の出来事を伝える重要な取材を継続する」としている。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン攻撃「米国に事前に通知」、ネタニヤフ首相が表

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、6月速報値60.5に大幅

ワールド

トランプ氏「イラン核計画の現況不明」、米との合意の

ワールド

イスラエルのイラン攻撃でも原油供給混乱リスク限定的
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生きる力」が生んだ「現代医学の奇跡」とは?
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    ゴミ、糞便、病原菌、死体、犯罪組織...米政権の「密…
  • 5
    【動画あり】242人を乗せたエア・インディア機が離陸…
  • 6
    メーガン妃がリリベット王女との「2ショット写真」を…
  • 7
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    先進国なのに「出生率2.84」の衝撃...イスラエルだけ…
  • 10
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 3
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 6
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 7
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 10
    救いがたいほど「時代錯誤」なロマンス映画...フロー…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中