最新記事
少子化

すでに4人の女性と14人の子を持つイーロン・マスク、文明を救うために「代理母も雇いたい」

Elon Musk Issues Birth Rate Warning For US

2025年4月23日(水)15時05分
イザベル・ファン・ブリューゲン
父親のマスク、トランプと共にマリーンワンに乗っている息子の「X Æ A-12」

ホワイトハウスに到着した米海兵隊のヘリ「マリーンワン」の窓際に見えるマスクの息子「X Æ A-12」、その右にマスクとトランプ(4月13日) Photo by Samuel Corum/Sipa USA

<アメリカの出生率の低下を受けて、人口減少は文明の危機と警告。自身も人口研究などに資金を投じるほか、子作りにも励む>

2023年の出生数が過去40年間で最低水準に落ち込んだという米保健統計センターの報告を受けて、テスラとスペースXのCEOであるイーロン・マスク(53)は、アメリカの出生率の低下について厳しい警告を発した。

政治的・経済的な不安や生活費の高騰で子供を持つことを躊躇する状況が続いており、出生率は世界的に急落している。人口置換出生率(人口が長期的に増えも減りもせずに一定となる出生の水準)は女性1人当たり2.1人だが、アメリカでさえ出生率は何年もそれを下回ったままであり、長期的な人口動態の持続可能性に対する懸念が高まっている。

トランプ政権は、アメリカで女性がより多くの子どもを産むよう奨励する方法を検討していると報じられている。

「出生率の低下は文明を終わらせるだろう」と、マスクは22日にX(旧ツイッター)に投稿した。米保健統計センターのデータに対するコメントだ。

彼は世界一の富豪であり、少なくとも4人の女性との間に少なくとも14人の子供をもうけたとされている。

自分の子供を軍団規模に

この数字によると、2023年のアメリカ国内の総出生数は359万6000人となり、2022年(366万7000人)から2%減少した。年間の出生数としては1979年以来、最低の記録となった。

アメリカにおける2023年の女性人口1,000人当たりの出生数を表す総出生率は女性1000人当たり54.5人で、2022年から3%減少した。2008年以降、毎年平均1%ずつ低下しているという。

マスクは、以前から世界の出生率の低下について懸念を表明し、文明に対する深刻な脅威と見なしている。少子化対策と人口研究のために数百万ドルを費やしてきた。

マスクとの間に子供がいる保守派のインフルエンサーでジャーナリストのアシュリー・セントクレアによると、マスクは、彼の言う「この世の終わり」回避に貢献するため、十分な数の子供を産んでもらえるだけの代理母を雇いたいと語っていたという。

セントクレアが子供を身ごもっているときに、「世の終わりが来る前に軍団規模に達するには、代理出産を利用する必要がある」と、マスクはテキストメッセージでセントクレアに伝えた、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は報じている。

ビジネス
暮らしの安全・安心は、事件になる前に守る時代へ。...JCBと連携し、新たな防犯インフラを築く「ヴァンガードスミス」の挑戦。
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

AI端半導体「ブラックウェル」対中販売、技術進化な

ワールド

チェイニー元米副大統領が死去、84歳 イラク侵攻主

ビジネス

リーブス英財務相、広範な増税示唆 緊縮財政は回避へ

ワールド

プーチン氏、レアアース採掘計画と中朝国境の物流施設
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 4
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 5
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中